2021 Fiscal Year Annual Research Report
Why the athletes catch a cold easy for? Understanding the immune response in the mouth due to exercise stress
Project/Area Number |
19K20042
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Research Institution | Nayoro City University |
Principal Investigator |
丸山 洋介 名寄市立大学, 保健福祉学部, 助教 (50748910)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 局所免疫 / 唾液 / proteome / 運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
運動ストレスによる口腔内の局所的な免疫応答を理解するために、ハーフマラソン前後の唾液サンプルをiTRAQによる定量解析を行った。解析の結果4000以上のタンパク質を同定する事ができた。その中でププチド数≧1の因子は46あり、ハーフマラソン前後で比較して、P<0.05の6因子を同定する事ができた。 6因子の中で運動前後で活性化されている因子は同定出来なかった。抑制された因子の中には、これまで運動や身体的なストレスマーカーとして用いられているIGHA1が含まれていた。さらに抗菌活性があると考えられる3因子が含まれていた。それぞれの因子の特異的な抗体を用いて、被験者の唾液サンプルのウエスタンブロッティングを行った結果、iTRAQの結果の再現性を確認できた。 また3つの候補因子のうち2つはハーフマラソンの完走時間との相関係数が0.39,0.45であった。 本研究の結果はこれまで運動ストレス時にあまり考慮されていなかった、口腔内の粘膜免疫に関与する局所的なストレス応答を唾液を詳細に解析する事で、その一端を明らかにする事ができた。また同定された因子はこれまでマーカーとして用いられてきたIgAと同様に、運動やストレスの程度を測るマーカーの候補として考えられる。
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