2021 Fiscal Year Research-status Report
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19K20045
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
松村 将司 杏林大学, 保健学部, 講師 (60761004)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | バドミントン / 小学生 / 傷害 |
Outline of Annual Research Achievements |
小学生バドミントン選手の傷害実態を調査し、疫学的な特徴として学年や性別に応じた疼痛の有無、傷害部位の特性を検証することを目的とし、質問紙調査を実施しまとめた(in press)。無記名による自己記入式質問紙に回答した男子143名、女子187名に対して、学年や性別に応じた疼痛の有無、傷害部位の関連性を検討した。今現在、疼痛を有しているのは男子24名、女子34名であり、過去に疼痛を経験したのは男子59名、女子79名であった。学年と疼痛の関連について、過去の疼痛経験は高学年が有意に多かった。学年と疼痛部位の関連については、過去の疼痛経験は「足首」が高学年で有意に多かった。これらの結果から、小学生バドミントン選手は、足関節に傷害が多く、高学年では傷害を経験する割合が多いことがわかった。 次に、小学生バドミントンクラブの練習状況や、選手の疼痛状況について解析し、学会発表した。質問紙の回答を得られた22チームを対象とした結果、週3回以上、1回につき平均3時間練習しているチームの選手は、週2回以下のチームの選手より有意に疼痛数が多かった。この結果から、1週間の練習回数が3回以上となるクラブについては、傷害予防についてより意識する必要があると考える。 バドミントン選手を対象とした研究は、そのほとんどが中学生以上を対象としており、小学生バドミントン選手を対象とした研究はない。そのため、これらの研究結果は今後の研究に繋がる非常に有意義なものであると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナの影響で体育館で測定できる環境が整わなかった。そのため、今年度より対面での測定が開始できることとなったため、研究の進捗に送れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
質問紙調査の結果を受け、現在、小学生バドミントン選手のバランス能力に着目し、筋力や柔軟性、足部機能との関連性について調査中である。当初の予定であった傷害プログラムの立案と介入効果検討は次回以降の課題とし、今年度は小学生バドミントン選手の身体特性についてさらに明確にしていく予定である。
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Causes of Carryover |
対面での実計測を開始し、計測補助のための人員が必要となるため。また、計測に必要な物品購入や、調査のための旅費などが生じるため。
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