2020 Fiscal Year Research-status Report
新しい視点の動作解析によるシンスプリントのリスクファクター検証
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19K20052
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
阿久澤 弘 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 助教 (70823300)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | MTSS / ドロップジャンプ / 足部 / シンスプリント / スポーツ |
Outline of Annual Research Achievements |
219年度にJournal of Science and Medicine in Sportに投稿したMedial tibial stress syndrome(MTSS)既往群と既往なし群のドロップジャンプ時の足部運動協調性を比較した論文はRejectとなった.そのため,2020年度にはMTSS既往群の被験者数を増やし,MTSS既往群13名,既往なし群13名として,再度結果解析を行った.結果として,2019年度に解析したものと同様に,MTSS既往群は既往なし群と比較して,前額面,矢状面上の後足部挙動が中足部挙動に対して優位に大きい運動協調性パターンを呈していた.本結果は,現在Journal of Foot and Ankle Researchに投稿中である. また,MTSS発生リスクに関する前向き調査のため,2020年度に大学女子ラクロス部に入部した学生のうち,新たに13名のドロップジャンプ時の足部挙動測定を行った.これまでの測定者数と合計すると,58名のデータ測定が完了している.また,同部活において,2020年度のシーズンを通してのMTSS発症者数は6名であった.2021年度も新入部員を対象にドロップジャンプ時の足部挙動解析を行い,シーズンを通しての障害調査を行うことで,MTSS発症者の数を増やしていくつつもりである.その上で,データをまとめて海外学術雑誌に投稿予定である. MTSSの発症リスク解析以外にも,本研究課題の研究デザインで,足関節捻挫発症群(11名)やハムストリングス肉離れ発症群(9名)と非発症群の足部,下肢関節挙動の比較を行った.いずれの傷害発症群も非発症群と足部,下肢挙動に有意差を認めなかった.この研究に関しても,本課題であるMTSS発症リスク解析と並行して行うことができるため,今後も実施していく.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度は,新型コロナウイルス蔓延に伴う部活動自粛期間があり,当初の予定よりもMTSS発生数が多くなかった.また,新入生の入部・練習参加時期も通常の4月ではなく,7~8月となったため,傷害調査期間も短かった.そのため,前向き調査にてリスクとなる足部挙動解析を行うにはMTSS発症群の人数が足りていない.
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度も,新入部員に対してドロップジャンプ時の足部挙動測定を行い,1シーズン通しての傷害調査を実施していく.その上で,十分なMTSS発症者が集まり次第,結果を解析して海外学術雑誌に投稿を行う.
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスのため国際学会に参加できず,使用計画に変更が生じたため,次年度使用額が発生した. 2021年度は,被験者数をさらに増やして実験を継続するため,主に被験者謝金として次年度使用額を使用する.
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Research Products
(3 results)