2022 Fiscal Year Annual Research Report
高強度走行中のランニングエコノミーを効果的に改善するトレーニング方法の検討
Project/Area Number |
19K20063
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
丹治 史弥 東海大学, 体育学部, 特任助教 (00804957)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 低酸素トレーニング / プライオメトリクストレーニング / アスリート / 走パフォーマンス / 最大酸素摂取量 / 表面筋電図 / 平均周波数 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、低酸素トレーニング(研究課題1)およびプライオメトリクストレーニング(PLY; 研究課題2)を用いて高強度運動中のランニングエコノミー(RE)を改善させるトレーニング方法を検証することを目的とした。 研究課題1では、長距離ランナーに対して5日間連続の低酸素環境(酸素濃度, 14.5%)におけるSprint Interval-training in HypoxiaとInterval Hypoxic Training(IHT)を組み合わせたトレーニングを実施させた。この際、IHTの休息方法をアクティブレスト(AR群; 血中乳酸濃度2mM強度における運動)またはパッシブレスト(PR群; 完全休息)に設定した。両群で高強度REの改善が認められなかったが、AR群で最大酸素摂取量の有意な改善が認められた。アスリートの最大酸素摂取量はさらなる改善が難しいが、5日間の低酸素トレーニングによって改善が示されたことは新たなアスリートへのトレーニング方法として発展できるだろう。 研究課題2では、長距離ランナーに対して通常のトレーニングに追加して週3回4週間のPLYを実施させた。その際、PLYを鉛直方向中心のジャンプと水平方向中心のジャンプをクロスオーバーで実施した。その結果、いずれのPLYでも高強度REの改善が認められなかった。下肢4部位における表面筋電図二乗平均平方根(sRMS)および平均周波数(sMPF)はトレーニング前後で有意な変化が認められなかった。したがって、本研究で実施したPLYがアスリートに対してトレーニング効果を得られるために十分でなかった可能性がある。 2022年度は研究課題1の成果報告を行なった。また、研究課題2のsRMSおよびsMPFを分析し、高強度REの改善が認められなかった要因を整理することができた。
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