2021 Fiscal Year Research-status Report
子どもの水への恐怖心を克服する効果的な指導方法の確立
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19K20068
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
金沢 翔一 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (50710688)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 水嫌い / 恐怖心 / 水慣れ / 小学生 / 水泳 / 運動恐怖感 |
Outline of Annual Research Achievements |
水泳指導では泳法を学ぶ前段階の水慣れの中で,水に対する恐怖心をどれだけ克服することができるかが重要である.そこで本研究課題では,水が苦手な子どもに主眼を置き,特に水に対する恐怖心の原因を明らかにし,その原因を克服するための指導方法の確立を目指す.具体的には,子どもの水への恐怖心の要因の検討およびその要因の明確化,これまでの水慣れ指導方法の有効性の検討,泳ぎが苦手な子どもを対象に水への恐怖心を克服するための指導効果の確立のステップを経て明らかにすることである. 当該年度では,当初水への恐怖心を克服するための指導方法を体育科授業における適応可能性について検討する予定であったが,新型コロナウイルスの感染症の影響で研究全体が遅れていた.そこで2021年度は,予備実験から得られた知見を参考にし,小学校低学年を対象にした水遊び学習指導プログラムを作成し,その有効性を検討することを行った.具体的には,小学校低学年の児童28名を対象に6単位時間程度の水遊びの授業を行った.その結果,ボビングに関する技能及び潜ることに関する技能が向上した.また,前年実施した水泳指導経験者6名を対象に子どもが水を怖がる要因について半構造化インタビューを実施した.その結果,水への恐怖心の要因はプール内の要因だけではなくプール外の要因も水への恐怖心に繋がると考えていることが明らかとなった.この結果を日本スポーツ教育学会第41回大会にて発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の流行によって,水泳運動系の授業が実施されなかった.そのため研究計画が予備実験の段階から遅れてしまった.質問紙調査については,項目選定のため,再度予備調査を行い現在分析中である.そのため遅れていると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度から感染対策を講じた上で体育授業の実施が可能になり,学会大会も徐々に開催されるようになった.今年度は,行動規制が緩和されたことによって,体育授業も感染拡大以前に近い形で行うことが予想される.そこで,昨年度得られた知見を参考により多い時間数を想定した水泳運動系の授業を実施する予定である.また,予備調査を実施した水への恐怖心に関する質問紙作成などを行う予定である.さらに,これらの実践及び質問紙調査票の作成に加えて,昨年度学会発表したデータについて,学会誌への投稿を予定している.
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Causes of Carryover |
2019年度,2020年度で購入した物品で研究が出来たため使用しなかった.また,学会がオンラインでの実施や中止などにより,旅費を使用しなかった.
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Research Products
(1 results)