2022 Fiscal Year Annual Research Report
What Is the Best Preparation for Running Jump ?
Project/Area Number |
19K20089
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
鈴木 雄貴 中京大学, スポーツ科学部, 任期制講師 (10808976)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 踏切準備 / 踏切 / 助走 / 跳躍 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、助走を伴う跳躍運動における踏切準備動作が踏切へどのような影響を及ぼすのか検証し、助走で得られた速度を効果的に鉛直速度へ変換させる「助走を活かした踏切」を達成するための踏切準備動作の技術を調査することであった。 大学陸上競技部に所属する男子跳躍選手を対象に①踏切をせず助走のみ(走り抜け)の試技(RUN)、②出来る限り遠くへ跳躍させる試技(Long Jump; LJ)、③出来る限り高く跳躍させる試技(High Jump; HJ)、これら3つの試技を最大努力で実施させ、光学式3次元動作分析装置を用いて、運動中の身体特徴点の空間座標を記録し、得られたデータを分析した。 結果として、身体重心パラメータについて、踏切のみならず踏切準備局面においても統計的な有意差が認められ、跳躍方向を変化させる要素として踏切準備局面に着目する必要性が示唆された。また、HJおよびLJは踏切1歩前において鉛直重心速度の上昇を抑え、低い重心位置で踏切へ移行することで、離地角度(踏切後の跳び出し角度)を大きくしやすい状態を作り、高く跳躍していたといえる。ただし、LJは水平重心速度の減少を抑えるため、HJと比べ上記の踏切準備の変化を大きくすることなく、よりRUNに近い状態で踏切に移行していた。これらのことから、踏切準備動作の技術として踏切1歩前における鉛直重心速度および重心高の調整を行うことで、離地角度の調整をも行える可能性が示唆された。
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