2020 Fiscal Year Research-status Report
勤労者の身体活動とコミュニケーションを高めるオフィス環境:自然の実験による検討
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19K20104
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Research Institution | Physical Fitness Research Institute, Meiji Yasuda Life Foundation of Health and Welfare |
Principal Investigator |
神藤 隆志 公益財団法人明治安田厚生事業団体力医学研究所, その他部局等, 研究員(移行) (20796833)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 身体活動 / 座位行動 / 座りすぎ / コミュニケーション / AI / オフィス環境 / オフィスワーカー / 勤労者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、オフィス環境改変が勤労者の身体活動やコミュニケーションに及ぼす影響を詳細に検討するものである。今年度は、会話(コミュニケーション)の変化を検討するために、会話の頻度や時間、その時の姿勢等の定量化の方法について計画を作成した。 また、オフィス環境改変の健康効果として、介入前後の定期健康診断データを用いて分析を行った。その結果、基本属性や生活習慣等の背景要因を揃えた対照群と比較して、オフィス環境改変群では腹囲、HDLコレステロール、HbA1c(ヘモグロビンA1c)の維持、改善が確認された。この結果は、従業員の健康増進に向けたオフィス環境改善という新しいアプローチの可能性を示すものである。一方、今回維持・改善が確認された心血管・代謝性疾患リスク因子の項目は限られており、改善幅も小さいため、オフィス環境改善による健診データへの効果について結論付けるには更なる検討が必要と考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当該年度はオフィス環境改変の健康効果の検証まで完了したが、コミュニケーションの変化を検討するためのデータ加工については計画作成の段階に留まったため。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、オフィス内の会話の頻度や時間、その時の姿勢等を発生場所ごとに定量化し、会話(コミュニケーション)の変化を検討する予定である。これにより、勤労者の身体活動やコミュニケーションを高めるためのオフィス環境の提案を目指す。
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Causes of Carryover |
経費の使用を予定していたコミュニケーションの定量化が計画の作成に留まったため。
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