2020 Fiscal Year Research-status Report
周術期消化器がん患者の在宅療養中に増加するサルコペニア0%計画
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19K20115
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
園井 みか 岡山大学, 大学病院, 栄養士 (50795466)
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Project Period (FY) |
2020-02-01 – 2025-03-31
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Keywords | 消化器がん / サルコペニア / 栄養療法 / 運動療法 / 在宅 |
Outline of Annual Research Achievements |
周術期消化器がん患者は,術前にサルコペニアに陥ると,術後合併症が増加することが分かってきている.そのため,周術期においてサルコペニアを予防することが重要である.しかしながら,手術入院前後の在宅で過ごす期間は長期にわたるにもかかわらず,有効な栄養療法および運動療法の効果については分かっていない.そこで,本研究では,周術期におけるサルコペニア予防のために,特に在宅で行うことが出来る有効な栄養療法および運動療法プログラムを開発することを目的とした. 今年度はベースライン調査として,消化器がん患者に対し,後ろ向きコホート研究を実施した.術前から1年後までの体組成評価を基にプレサルコペニアの有無を判定した.また,患者の栄養状態を把握するため,GLIM(The Global Leadership Initiative on Malnutrition)基準を用い,栄養診断を行った. その他,患者の医学的情報,身体機能,日常生活活動について,入退院時に評価を行った.これらのサブデータベースを統合し,栄養療法および運動療法に関するデータベースを作成した. 今後は,このデータベースを前向き研究に使用し,研究を実施する予定である.令和3年度以降は患者からの同意が得られた新規症例に対して,データ収集を行う予定である.その後は,プレサルコペニアからサルコペニアに至らなかった症例に有効であった多職種の介入方法を考察する.その結果を踏まえ,サルコペニアを予防し,周術期がん患者本人が使用可能な在宅での栄養療法および運動療法プログラムを作成する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
出産に伴い長期間の研究の中断を行わざるを得なかったため,本研究に必要な1年間の研究観察期間を費やす研究協力者の募集が行えなかった.そのため,目標症例数から遅れている状態にある.今後は症例数を増やし,当初の計画に沿ってプログラム作成を行っていく.
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Strategy for Future Research Activity |
現在までに得られたデータを基に,消化器がん患者のプレサルコペニアの発生率および栄養診断結果について報告する予定である.また,新型コロナウイルス感染による,手術件数や外来受診頻度の変化が起こる可能性があるため,感染予防に配慮した研究計画に随時調整する予定である.現在,目標症例数から遅れている状況であるため,症例数を増やし,分析を進める.
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Causes of Carryover |
当該年度に予定していた研究対象者への運動療法評価の実施ができなかったため残額が生じたが、次年度に実施をするため、当該費用に支出する予定である。
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