2020 Fiscal Year Research-status Report
Assessment of brown adipose tissue density in children and pregnant women and investigation of factors affecting brown adipose tissue
Project/Area Number |
19K20123
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
黒岩 美幸 東京医科大学, 医学部, 助教(特任) (40710091)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 褐色脂肪組織 / 近赤外時間分解分光法 / こども / 妊婦 / 肥満予防 / 生活習慣病予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
褐色脂肪組織はエネルギー消費の亢進および糖代謝やインスリン感受性の改善に効果がある事が発見され、肥満や生活習慣病予防の指標として注目されている。しかし、通常褐色脂肪組織の測定はFDG-PET/CTが用いられており、乳幼児、児童、妊婦、褥婦には侵襲性が強く不向きであったが、近年開発された近赤外時間分解分光法を用いる事により、どのような年齢・条件においても非侵襲的に、簡便に、褐色脂肪組織のデータ採取が可能になった。 そこで、本研究の目的は①安全性の確立された近赤外時間分解分光法を用いて、今まで測定困難であった乳幼児期・児童、妊婦、褥婦の褐色脂肪組織を測定、基準値データを取得すること、②褐色脂肪組織に影響を与える因子(生活習慣および液性因子メタボロー ム)について検討することである。そして、褐色脂肪組織に影響を及ぼすと考えられる遺伝的素因、環境的素因を羅列的に評価することで、肥満予防や生活習慣病予防法を検討することを目標とし、研究を開始した。 2019年度は、実験協力者を募り、データの収集を行い、2020年3月までに、こども夏季150名、冬季300名、妊婦冬季20名の褐色脂肪組織測定を終了した。その後もデータ収集の予定であったが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行により実験を中止せざるを得なかった。 2020年度中はデータ収集は行えなかったため、データの整理と統計解析、国内での学会発表(第75回日本体力医学会、第41回日本肥満学会)国際学会での発表(SPIE Photonic West 2021 BiOs)や論文を作成し、投稿をした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年3月より新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大により、実験を急遽中止しなくてはならなくなり、60名以上の測定が中止となった。2020年度はデータ収集を行うことは不可能であった。そのため、計画に挙げていた必要人数のデータはそろっていない。
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Strategy for Future Research Activity |
COVID-19感染拡大のため、2019年度の実験が途中で中止となってしまい、2020年度はデータ収集を全く行えなかったため、計画していた人数の協力を得ることができなかった。 しかし、本年度は最終年度となるため、COVID-19が落ちき次第、協力者を再度募集し、データ収集を行っていく予定である。特に児童と妊・褥婦のデータが不足しているため、これらの年齢、時期を中心に協力者の募集をしていく。また、それと同時にデータの解析を行い、褐色脂肪組織と関連する因子の検討をすすめていく。そして、国内外の関連学会などへ参加し、研究成果を報告していくだけでなく、論文として発表する。
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Causes of Carryover |
2020年度は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大により被験者を集めて実験を行うことが不可能であった。本年度実験を遂行できるようであれば再開したい。 また、昨年度は国内外の学会参加はオンラインとなり旅費も発生しなかった。 本年度は、論文投稿や海外の学術集会参加を積極的に行っていきたいと考えている。そのため、学会参加費、論文投稿費、英語の校正等に費用を費やす予定である。
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