2022 Fiscal Year Research-status Report

未就学児の野菜摂取量とその関連要因を評価する質問紙の開発

Research Project

Project/Area Number	19K20155
Research Institution	Sapporo University of Health Sciences
Principal Investigator	岩部万衣子札幌保健医療大学, 保健医療学部, 助教 (70530228)
Project Period (FY)	2019-04-01 – 2024-03-31
Keywords	未就学児 / 保護者 / 野菜摂取 / 質問紙
Outline of Annual Research Achievements	本研究では研究期間内に3つの課題の遂行を計画した。課題1：未就学児の野菜摂取量とその関連要因を探るための評価指標の質問紙項目の検討。課題2：作成した質問紙は未就学児の野菜摂取量とその関連要因を適切に評価できる構成概念か、外的基準との関連は高いか、妥当性・信頼性の高さの検証。課題3：作成した質問紙は実際の介入による野菜摂取量やその関連要因の変化を適切に捉えられるか検証。 2022年度は、2021年度に計画していた質問紙項目検討のための系統的レビューの再検索について、医中誌及びPubMedの最終採択論文を決定し、野菜摂取量との関連が示された項目の抽出を行い、質問紙に追加すべき項目があるか、引き続き検討を行った。追加検索による系統的レビューの結果、医中誌153件、CiNii36件、PubMed170件が抽出され、前回論文（2019年度に検索しレビューした論文）及びデータベース間との重複を除外し、採択基準に基づき表題と抄録を精査し医中誌27件、CiNii3件、PubMed17件を一次採択した。さらに本文を精査し、医中誌は19件、CiNiiは１件、PubMedは9件を最終採択論文とした。最終採択論文についてエビデンステーブルを作成し、キーワード抽出を行い、質問紙項目についての追加修正について再検討を行った。また、作成した質問紙の表面的妥当性の検討、調査施設の選定、課題2について無記名自記式質問紙調査を実施し、作成した質問紙の構成概念および外的基準との関連を検証する計画であったが実施に至らなかった。
Current Status of Research Progress	Current Status of Research Progress 4: Progress in research has been delayed. Reason 今年度は昨年度に引き続き、課題1として実施した未就学児の野菜摂取量とその関連要因を探る質問紙項目検討のための系統的レビューの追加検索後の論文採択、キーワード抽出、質問紙項目の再検討までを実施した。しかし、作成した質問紙の表面的妥当性の検討、調査施設の選定、課題2について無記名自記式質問紙調査を実施し、作成した質問紙の構成概念および外的基準との関連を検証する計画であったが、質問紙作成に時間を要し、またCOVID-19の状況もあり調査施設選定が難航し、実施に至らず2023年度に引き続き実施していく予定である。そのため、遅れていると評価した。
Strategy for Future Research Activity	作成した質問紙について、回答しづらい内容がないか等の表面的妥当性の検討を行う。課題2について、無記名自記式質問紙調査を実施する。課題１で作成した質問紙が未就学児の野菜摂取量とその関連要因を適切に評価できる構成概念となっているか、外的基準との関連は高いか、因子分析および関連の強さの分析により、質問紙の妥当性・信頼性の高さを検証する。また、課題3を遂行するため、野菜摂取増加のための食教育内容の作成を行う。食教育内容は、研究者がこれまでに保育施設での取組の分析から野菜摂取増加に有効ではないかとの示唆を得た内容、先行研究の内容から検討し作成する。その後、課題3について、対象施設の選定をし、保育施設別に野菜摂取量増加の食教育を実施する介入群と実施しない対照群を設定する。対象施設の未就学児の保護者を対象に、作成した質問紙を用いて介入前後に調査を実施し、野菜摂取量とその関連要因の変化について2群間の差を比較する。さらに、健康格差別に分類し、野菜摂取量とその関連要因に差があるかを分析する。これにより、作成した質問紙が実際の介入による野菜摂取量やその関連要因の変化を適切に捉えられるか、健康格差別の変化を捉えられるかを明らかにする。
Causes of Carryover	2022年度は2021年度に実施した系統的レビューの再検索後の質問紙作成の検討を実施した。そのため、必要経費が文献・資料等印刷のための印刷費、課題3の食教育内容検討資料としての図書費のみであった。また、2020年度の研究中断により当初予定していた年度の研究を2023年度まで延長したため次年度以降の使用額が発生した。次年度使用額の使用については、研究延長後の調査にかかる物品費、調査および研究発表等による交通費や参加費等の旅費、調査後のデータ集計時のアルバイト謝金、調査にかかる郵送等の通信費等で使用する予定である。