2021 Fiscal Year Research-status Report
香りと運動の併用による抗肥満作用の解明 ー新規運動療法を目指してー
Project/Area Number |
19K20195
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Research Institution | 湘南医療大学 |
Principal Investigator |
木村 愛 湘南医療大学, 臨床医学研究所, 研究員 (40769840)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 統合医療 / 抗肥満作用 / アロマセラピー / 生活習慣病 / 運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、マウスを用いた運動と香りの両者の併用による抗肥満作用を生理的、生化学的および行動的解析から評価し、さらに生活習慣病モデルである高脂肪食餌誘発肥満モデルマウスを用いて抗肥満作用の検証を試みている。前年度、マウスに対して精油暴露を行い、体重や摂餌量、抗酸化力などを調べたところ、コントロール群と比べ、摂餌量はあまり差が見られなかったが、体重は減少傾向にあった。また、コルチコステロンにおいてもコントロール群に比べ、減少傾向にあった。 そこで本年度は、通常のマウスだけでなく、DIOマウスも用いて、体重や行動量などを測定、および血液と脳を採取して比較を行った。精油の有無に関わらず、回転かごなしの群に比べ、回転かごありの群は体重の増加抑制、または減少傾向が見られた。同様に飲水量においても、回転かごありの群は増加傾向にあった。摂食量では、回転かごの有無に関わらず、コントロール群に比べ、精油暴露群は増加抑制の傾向が見られた。また、抗酸化力では、総じて回転かごなしの群の方が高い値を示し、通常マウスではコントロール群に比べ、精油暴露群は有意に増加した。DIOマウスでは、精油暴露群が有意に減少した。行動量において、通常マウスでは回転かごありにおいて精油暴露群が有意に増加した。この結果に伴い、回転かご運動量では、精油暴露群が有意に減少した。DIOマウスでは、精油暴露群の行動量は減少傾向を示し、回転かご運動量では有意に増加した。また、脳は抗c-Fos抗体と抗POMC抗体を用いて、免疫染色を行い、室傍核や弓状核における摂食調節ニューロンの細胞活性を調べている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
精油暴露法が完全に確立されていない事や、新型コロナウイルスによる影響も研究遂行を遅らせる原因になった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は摂食に関与する抗POMC抗体や抗NPY抗体を用いて、精油暴露で活性化されたc-Fos発現細胞の細胞同定を行う。 また、以下の検討実験をする予定である。 1. 組織学評価で用いた抗体情報に従い、ウエスタンブロット法を用いて、各群の摘出した組織でのPOMCなどについてタンパクレベルでの発現強度を測定 2. 血液を用いて、血糖値やインスリン負荷試験、糖負荷試験などの生化学的評価の検討
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Research Products
(1 results)