2020 Fiscal Year Research-status Report
A Study on Machine Learning Service Infrastructure
Project/Area Number |
19K20243
|
Research Institution | Kyoto College of Graduate Studies for Informatics |
Principal Investigator |
中口 孝雄 京都情報大学院大学, その他の研究科, 准教授 (20775762)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | サービスコンピューティング / Webサービス / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 「 機械学習サービスを登録・提供するサービス基盤の構築に向けて」というタイトルの論文を日本応用情報学会論文誌NAIS Journalに投稿し採録された. 2. 「フォームサービスとスプレッドシートサービスおよびテキスト解析サービスを組み合わせた口腔ケア実施報告分析システム」というタイトルの論文を日本応用情報学会論文誌NAIS Journalに投稿し採録された. 1つ目の論文では,機械学習分野の成果(データ,プログラム)をウェブサービスとして提供・利用するために必要な,サービスインタフェース定義,サービス化およびサービス合成の手法について提案した.提案は既存のウェブサービス技術であるSOAPやWSDLおよびサービス基盤ソフトウェアの応用と,通信方式(プロトコル)の拡張からなる.プロトコルの拡張では,従来のリクエスト-レスポンス型で行われていた,1度の要求と1度の応答で処理がおわる方式ではなく,連続的に入力と出力が行われるストリーム型の入出力処理を導入している。また,実際に通信ライブラリを実装し,それを用いて音声認識などの機械学習技術がサービス化できることを実証している. 2つ目の論文では,実際の医療現場で問題となっている実施報告業務の,サービス技術導入による効率化および業務分析の高度化に関する提案であり,後者の仕組みとして機械学習サービスを用いてその有用性を示している.具体的には,形態素解析とワードクラウド描画機能を組み合わせたサービスを試作し,それを利用して口腔ケア実施報告書に記入されている症状やケア内容から出現頻度の高い語を可視化し,実施状況の把握と共有に活用している.これにより,従来意識していなかった症状なども可視化され,ケア実施者の議論が活発化され他ことが報告されている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では,1.既存の機械学習技術のサービスインタフェースの定義と呼び出しプロトコルの拡張, 2.定義したインタフェースとプロトコルに基くサービス合成機能の拡張,3.機械学習サービスと言語サービスを合成した複合サービスの作成,の3つの課題に取り組む.そのうち2年目では,1および2の実装と3の試作を予定していた。実際に,1および2の実装を行いそれに関する研究発表を行うとともに,3についても形態素解析とワードクラウド描画を行うサービスを合成したサービスを試作し,実際の医療現場での活用を行った.当初予定通り,機械学習のサービス化とサービス合成を実現し,一部それを活用した実証も実施している.コロナ禍の影響で2台目のサーバの購入が予定よりも遅れているが,1台目のサーバは稼働しており,成果の一部のソースコード共有サイト(GitHub)での公開も継続しており,計画通り順調に進展している.
|
Strategy for Future Research Activity |
昨年度までに行った試作開発を受け,実用例を作成する.昨年度では形態素解析とワードクラウド描画を合成したサービスの試作を行ったが,最終年度では,試作したサービスを公開し,ストリーム型の入出力を行うサービスの組み合わせ例,およびそれを活用して実社会での問題の解決に寄与することを実証する例を作成していく.具体的には音声認識と形態素解析,ワードクラウドの組み合わせといった,3つ以上のサービスの組み合わせを想定する.また,引き続き非営利活動法人言語グリッドアソシエーションの運営するサービス基盤である言語グリッド(https://langrid.org/service_manager/ )への登録・提供も継続していく.
|
Causes of Carryover |
コロナ禍と世界的な部材不足によりサーバの選定,納品が遅れたため,次年度使用が生じました.サーバの発注自体は行っており,5/27現在で支払いも行っているため,想定通り本年度にサーバを購入し,サービスの運用に使用する予定です.
|