2021 Fiscal Year Research-status Report
無線通信における伝搬路特性を利用した物理層認証方式の開発
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19K20273
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
廣瀬 幸 九州工業大学, 大学院工学研究院, 准教授 (80804541)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 物理層セキュリティ / 電波伝搬 |
Outline of Annual Research Achievements |
超多数のセンサやデバイスにより構成されるIoTネットワークの進展とともに無線通信の利用も拡大している.そこで本研究は,ネットワークの接続台数の増加による,IPアドレスの管理の煩雑さや認証の負荷に対して,ユーザ不在にも対応できる簡易でセキュアな物理層における認証方式の開発を目的としている.特に近年普及率の高い無線LANおよびBluetoothにおける通信方式に着目し電波伝搬および伝送特性を利用した秘密鍵生成方法および物理層認証方式を開発することを検討している.平成31年度から令和2年度では,理論上において無線LANにおける電波伝搬および伝送特性を利用した認証方式を開発し,提案方式を屋内環境においてシミュレーション評価した.さらに提案方式をグラマブルなオンボードFPGAを利用して開発環境を構築し,秘密鍵生成アルゴリズムを実装した. 本年度は,屋内環境に設置した無線LANと前年度までに構築した環境において実測評価した.実験はスペクトルアナライザを用いて周波数特性の情報を取得することで提案方式を検証した.また収集したデータを解析し,鍵共有方式の妥当性を検証し秘密鍵共有方式の開発へフィードバックした.実測結果より実装した送受信機を利用した鍵生成方式において鍵長とユーザ数の拡張を実現するため,秘密鍵生成方式の課題を抽出し,改良案について検討した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症により提案方式の実測評価に遅れが生じたので,実験の実施や学会参加、論文投稿などについて期間延長の最終年度にて実現する.
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルス感染症により提案方式の実測評価に遅れが生じたので,実験の実施や学会参加,論文投稿などについて期間延長の最終年度にて実現する.特に追加実験と実験結果の解析と並行して,これまで得られた実験データをまとめ成果発表の準備を進めていく.
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症により提案方式の実測評価に遅れたため,追加実験の実施や学会参加,論文投稿を実施するために,次年度使用額が生じた.特に追加実験と成果発表のために使用を計画している.
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Research Products
(2 results)