2021 Fiscal Year Annual Research Report
次世代マルチFPGAシステムに向けた先端的CFDアルゴリズムの研究開発
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19K20282
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
宮島 敬明 明治大学, 理工学部, 専任講師 (90770850)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 粒子法 / temporal parallelism / FPGA / 高性能計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、先端的なCFDソルバー(MPS法)に、先端的な最適化手法を適用し、それを先端的なシステム上(マルチFPGAシステム)で実行した場合に、既存のそれらに対しどの程度の優位性を持つかを理解し、今後の高B/F値な高性能計算の方向性を展望することである。 2021年度の計画は、「STREAM-TB-MPS法の拡張」であった。具体的には「5.通信と回路面積のモデル化」、「6. 実装・評価」として、近傍粒子探索部分のFPGAへの実装のモデル化と評価を行った。2020年度に行ったモデル化により判明した、時間方向の並列性を高めると回路面積が非線形に高まる点を詳細に検討・評価を行った。検討の結果、実際の回路面積とモデル化に乖離があり、それの制御にはプログラムの変更が必要なことがわかった。これはFPGA特有の議論であるため他の計算機に適用が難しいが、データフローの考え方を用いて本アプリケーションを他の計算機に実装するという方向性は正しいと考える。 また、複数のFPGAを用いてメモリバンド幅ボトルネックなアプリケーションの関連研究も行った。こちらは、より簡易的な計算としてFFTを扱ったり、CPU-FPGAクラスター上で通信を行うソフトウェアライブラリの実装・評価を行った。FPGA専用通信網とCPU用通信網とをレイテンシや通信性能の面から評価し、FPGA専用通信網が大幅に性能が高いことが示された。これらの研究成果を査読付き国際学会に投稿し、ショートペーパーとして採択された。 なお、計画していた新世代FPGA (Silicom FPGA SmartNIC N5010) の発売が遅れたため、広帯域メモリを搭載した場合の検討は今後の研究課題とした。
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Research Products
(2 results)