Compressible-flow engine-valve analysis with response motion and contact

2022 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 19K20287
• Research Institution: Tokyo University of Science
• Principal Investigator: 乙黒 雄斗 東京理科大学, 理工学部機械工学科, 助教 (10801160)
• Project Period (FY): 2019-04-01 – 2023-03-31
• Keywords: 接触解析 / アイソジオメトリック解析 / Space--Time法 / 移動境界問題

Outline of Annual Research Achievements

本年度はこれまでに構築してきた手法である、Space--Time有限要素法による構造計算の定式化と不連続要素間を計算するための定式化を組み合わせることで当初目標としていた滑らかな接触を実現するための計算手法を構築した。これまでの接触を含む構造計算に対する非定常計算では時間方向に差分近似を行っていたため、計算ステップの前後において接触しているかしていないかという判定しか行えないことからステップ内の挙動を把握することが困難であった。そこで時間方向も離散化の対象とするSpace--Time有限要素法をベースとし、接触計算の定式化を行うことを行ってきた。
昨年度までに行ってきた不連続要素間を計算する定式化では同じ構造物に対して行われていたため、本年度は一方が変形対象ではない物体に対する定式化を行った。また、接触解析の際には動的に接触対象が変わることが予想されるため、接触対象の検索を行い自由な接触を可能とした。この接触計算アルゴリズムをSpace--Time有限要素法のフレームワークに取り入れることで、時間ステップ内における接触を表現し滑らかな接触を実現した。テスト計算を行う中で非定常計算では安定に計算することのできる条件があることを発見し、そのための安定化の検証を行った。接触計算の定式化においては拘束を弱に要求する項に対する要件とSpace--Time法における定式化では安定化項の大きさを適切なものに設定することにより十分な精度と収束性を確認した。
本研究課題にて構築した手法は研究開始時に目標としていた滑らかな接触を実現することができ、接触計算で課題となる計算格子の制御にも適用することで安定かつ高精度な流体計算に寄与することを可能とした。