2019 Fiscal Year Research-status Report
The synthesis method for viewing angle-based hybrid image by using angle-dependent frequency noises
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19K20302
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
SRIPIAN PEERAYA 芝浦工業大学, SIT総合研究所, 助教 (70822542)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 錯視 / ハイブリッド画像 / 画像処理 / デジタルフィルタリング / バンドパスフィルタ / 空間周波数 / コントラスト感度関数 / リンキングノイズ |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでのハイブリッド画像は2枚の画像をそれぞれ低周波数成分と高周波数成分に分解し,それらを再合成することで生成した.生成した画像は近い距離で見ると高周波数成分が見え,遠く離れると低周波数成分が認識できる錯視効果がある.その錯視効果を高めるために類似した元画像が条件だった.違う形の画像で合成すると近くで見るときに両方の画像が認識してしまう問題である.それに対し,研究代表者は周波数分解時のリンキングノイズを用いた方法を提案した.ノイズ作成に矩形関数のフィルタを利用し,高周波数成分を分解した.これまでの手法はノイズが全方向で発生することと,合成する画像は2枚のみに限られていた. 本研究では,様々なフィルタリング手法を検討し,新ハイブリッド画像を生成する目的である.現在の進捗状況は,近/遠距離だけでなく,中距離から見える新たな周波数画像を追加することを検討する.中距離で見せる周波数は,遠くから見ても近くからみても無意味なパターンとして認識させなければならない挑戦的な課題であった.新ハイブリッド画像に至るために中間周波数(Middle Frequency:MF画像)を加えるために特別設計したバンドパスフィルタリング(MFフィルタ)で分離することを提案した.MFフィルタを生成するためにカットオフ周波数が数個決めることが必要なため,様々なパラメータを試みた.MF画像のリンキングノイズが荒過ぎると遠く離れてもMF画像が認識できることと,リンキングノイズが細かすぎると中距離でMF画像の認識がしにくくなることが明確した.一方,MF画像の周波数の輪郭が連続しなかったら無意味なパターンとして認識される可能性があることがわかった.これらの現象はMFフィルタのパラメータ調整で強調することかわかったが,輪郭の連続性を発生する要因のパラメータがまだはっきりしていないため,さらに調査を行うことが必要である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では,1年目においてハイブリッド画像を組み合わせする前に単純な形状画像を合成し,画像認識に最も大きな影響があるパラメータを明らかにすることであり,パラメータを決定するために人を使った実験を予定した.しかし,人を使った視覚識別試験の実験が実施できる状況まで至っていない. これは,研究代表者がパラメータを試みた時に認識度に影響するMF画像の中に連続性を引き起こすパラメータが不明確なことがわかった.また識別試験に進むまで変数を明確することが必要であり,さらに,研究代表者が2019年から産前産後休業と育児休業を取得し,研究業務を完全に停止している.2020年秋ごろに復帰する予定を想定している.また,現在新型コロナウイルスの影響で人を使った視覚実験を実施するにあたり実験方法を見直すことが必要である.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究により,新ハイブリッド画像を作成するための新フィルタリング手法を提案し,適切なパラメータの範囲を試みた.それにより,適切な値のセットを使用すると,中間周波数を遠くから見たときに目立たなくすることができることがわかりました.しかし,概要で示した通りMF画像の連続性を引き起こすパラメータがまだ明確でないため,さらに調査が必要である.今後は,フィルタリングパラメータと距離によるMF画像認識度の関係を明らかにするために評価実験を実施する.評価実験は,研究代表者が提案したハイブリッド画像識別試験(分離試験法)で行う. 最後に,新ハイブリッド画像の最適な合成方法とパラメータを確立したい.
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Causes of Carryover |
2019年11月から研究代表者が産休・育休休業のために海外出張などの費用は実費しなかった.また,2020年に入って新型コロナの影響で海外渡航ができないため次年度使用額が生じる.
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