2023 Fiscal Year Annual Research Report
The synthesis method for viewing angle-based hybrid image by using angle-dependent frequency noises
Project/Area Number |
19K20302
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ハイブリッド画像 / Psychophysics / 知覚の実験 / 主観評価 / 人間認知 / 画像処理 / ビデオ処理 / 錯覚 |
Outline of Annual Research Achievements |
ハイブリッド画像は、2枚の画像を低周波数成分と高周波数成分に分解し、再合成することで生成される。このハイブリッド画像は、近くで見ると高周波数成分が目立ち、遠くで見ると低周波数成分が認識されるという錯視効果がある。しかし、従来のハイブリッド画像生成手法では異なる形状の画像を合成すると問題が生じることがありました。これに対し、研究代表者は周波数分解時にリンキングノイズを導入する方法を提案しました。これにより、ハイブリッド画像の認識効果が向上し、視覚的な錯覚がより鮮明に現れるようになりました。 本研究の目的は、様々なフィルタリング手法を検討し、新しいハイブリッド画像を生成すること、そして異なる認知方式によって多様な視覚効果が生じるハイブリッド画像の錯覚を検証するための実験方法を提案することでした。研究期間中、ハイブリッド画像生成手法を用いた動画合成も試みました。この手法を適用した合成動画では、元動画(高周波成分動画と低周波成分動画)によって視認距離に影響が出ることが確認されました。従来の研究では静止画像の合成のみが行われており、動画像に適用した例はありませんでした。 2023年は研究期間の最終年として、これまでの成果を総括し、新たな研究の基盤を構築しました。具体的には、双眼鏡を用いた平行線錯視の実験を行い、視覚的錯覚が確かに発生することを確認しました。これにより、距離認識によるハイブリッド画像の錯覚メカニズムの理解が深まりました。 総じて、本研究はハイブリッド画像の生成と視覚効果の向上に大きく貢献し、視覚芸術や視覚認知科学に新たな知見を提供しました。研究期間を通じて得られた成果は、今後の研究開発に向けた重要な基盤となります。
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