2021 Fiscal Year Research-status Report
日常生活下の行動のモニタリングによる認知機能や精神状態の推定
Project/Area Number |
19K20311
|
Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
池田 純起 国立研究開発法人理化学研究所, 革新知能統合研究センター, 特別研究員 (30754353)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 安静時脳活動 / 認知機能 / 精神状態 / 推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は以下のとおりである: 目的1)時間と空間の両方を考慮した安静時脳活動の特徴抽出法の確立、および、その特徴抽出法の有効性に関する検討 目的2)実生活における安静時脳活動の利用法について検討するため、安静時脳活動を用いた人間関係の評価法の確立、および、瞑想が認知機能や精神状態に与える効果を安静時脳活動から評価する方法の検証 2020 年度の報告書に記したとおり、目的1の本年度の達成目標は研究論文を発表することであった。結果として研究代表者の研究論文は 2022 年 2 月に国際誌にて発表された(https://doi.org/10.1016/j.neuroimage.2021.118801)。論文発表に加えて、2021 年 7 月に開催された第 44 回日本神経科学大会にて研究発表を行い、さらに、2022 年 1 月に開かれた第 20 回通信行動工学研究会において、本研究について招待講演を行った。以上より、目的1は完遂できたといえる。 目的2の人間関係の評価研究については、本年度中に論文の査読対応を終わらせることを目標としていたが、前年度に想定していた作業内容から変更が生じたため、目標を達成できなかった。目的2の瞑想研究については、本年度中にデータ解析を終わらせ、論文の執筆を進めることを目標としていたが、データの解析方法で修正すべき点が見つかり、その対応のため、目標通りに作業を終えることができなかった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実績の概要で説明した通り、目的1は完遂することができた。目的2は前年度に想定していた作業内容から変更が生じたため、目標を達成することができなかった。総合的に判断して、本研究計画はやや遅れていると考えられる。
|
Strategy for Future Research Activity |
目的2の人間関係の評価研究については、作業内容に変更は生じたものの、2022 年度中には査読対応を完了する予定である。瞑想研究については、2022 年度中にデータの解析結果を出す予定である。解析結果によるが、仮に良い結果が得られた場合は論文執筆も進める。
|
Causes of Carryover |
論文の校閲費用および出版費用が必要となる。本研究計画を発展させた新しい研究を立案するため、国内外の学会に参加し情報収集を行う。現在使用している計算機は古いため、新しい計算機を導入する予定である。なお、目的2の人間関係の評価研究について、今年度見込まれていた論文の校閲および出版に必要な経費は発生しなかった。
|