2022 Fiscal Year Annual Research Report
現場で働くプロの手描きデザイナのための対話的なセルアニメ制作支援ツール
Project/Area Number |
19K20316
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福里 司 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 助教 (30809968)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | コンピュータグラフィックス / ユーザインターフェース |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、綺麗なデジタル作画を製作するための技術について検証した。綺麗なデジタル作画を作成するために、純粋な手描きストロークの代わりに、パラメータで表現された「パラメトリック曲線」が用いられている。しかし、既存のパラメトリック曲線(例:Catmull-rom Spline曲線やk-Curve)は、鋭い角度を持つ形状の表現や曲線の曲がり具合の調整が難しいといった様々な課題が存在する。そこで、申請者は、より複雑な形状を表現可能なパラメトリック曲線「PPW Curve」を提案した。本技術の有用性を検証するために、既存手法との比較検証(視覚的な比較や数値比較)を行った。更に、制作したイラストに衣服の柄などのテクスチャを立体的かつ自然に貼り付けるためのユーザインターフェースを提案した。これまでの既存研究と異なり、立体的な構造を維持したまま、デザイナの自由な意思を反映したテクスチャ編集を実現できる。これらの研究成果は、国際ジャーナルや国際学会にて発表した。
研究機関全体を通し、ユーザが一枚の絵を描くための支援システム、(数枚のイラストから動きを生成するための)中割画像を作成するシステム、アニメ調の流体エフェクトを制作するシステムに加え、それらの技術を実現するための要素技術(例:機械学習モデルやプログラミング支援技術)を提案し、セルアニメ作品を作るための工程、すべてに対し、十分なサポート技術を確立したと考えられる。また、これらの技術を応用し、アニメ作品に登場する3Dモデルを設計するためのユーザインターフェースも実現した。いずれも、素人・アマチュア・プロのデザイナに対するユーザスタディを実施し、有用性を示すことができた。
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Research Products
(7 results)