2021 Fiscal Year Annual Research Report
歩行支援のための視野狭窄時視覚機能可視化システムの開発
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19K20331
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
榎並 直子 武庫川女子大学, 生活環境学部, 講師 (80628925)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 視野狭窄 / ながら歩き / 歩行実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
スマートフォンなどのIoT(Internet of Things)デバイスを歩行中に利用し,有効視野が狭窄することで重大事故を誘発する「ながら歩き」が社会問題となって いる.さらに,高齢化にともない疾患による視野狭窄者も増加している.申請研究では,安全な歩行を支援する仕組みを構築するため,次の3つに取り組む.(1) 視野狭窄時の歩行と視覚機能の働きを明らかにする.(2)視野狭窄が歩行動作に与える影響を可視化する.(3) 人の視覚機能の働きを考慮した安全な歩行支援を 検討する.2020年度は産休のため、研究を中断し、2021年度は、2019年度に実施した被験者実験をもとに、(2)視野狭窄が歩行動作に与える影響を可視化する方法と(3) 人の視覚機能の働きを考慮した安全な歩行支援について検討した。 (2)では、被験者の空間把握機能の結果に対して被験者に対してスマートフォンの操作を伴う課題をかした状態での歩行時と、直立時。課題のない状態での歩行時と直立時でのながら歩き時と通常の歩行時とで空間把握結果をX二乗検定を用いて比較した。その結果、直立時、歩行時ともに課題を行っている結果に対して、有意な差が見られた。本来であれば、課題を変更し、視野のどの部分に影響が大きいのか、提示刺激などを変更し、追加実験を行う予定であったが、コロナ禍のため、被験者を用いた追加実験を行うことはできなかった。 (3)では、現在までの結果において、視野の周辺部ほど刺激の検出や形態知覚が困難になることが示された。そのため、さらに追加実験を行い、有効視野を計測できるシステムの開発を検討し、情報の提示を検討する。
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