2019 Fiscal Year Research-status Report
「人に愛されるロボット」を具現化する3Dプリンタによるロボット構築手法
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19K20367
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
山内 翔 北見工業大学, 工学部, 助教 (60781200)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ロボット / 3Dプリンタ / 自動設計 / キャラクター / マスコット |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は「人に愛される」ロボットの構築手法を実現する研究である.そのため,キャラクターを模したデザインのような本来であればロボット設計に不向きにな形状であっても,形状によらず統一的な設計方法によって外見形状を維持し,なおかつロボットとして破綻しないような設計手法を構築する必要がある.2019年度においては1)デザイン性の高い形状に対応するための強度の自動調整機能の追加,2)ロボットのモジュール配置時の最適化指標の追加を実施し,3)深層学習と進化計算のハイブリッド方式によるモジュール配置に対する最適化計算の高速化をスタートさせる予定であった. 1)に関しては現在までに,デザイン上構造的に弱点となる箇所を特定し,その箇所を強化する手法を開発している.この際,これまでは特定の領域をダイヤモンド結晶構造を模した構造パターンで置き換える手法を用いていたが,現在はこれを発展させ,グラフ構造として事前に置き換える結晶構造パターンを分析し,既存の構造と整合性を持った上で弱点部分を強化する手法を開発し,用いている. 2)に関しては,ロボット内のパーツ配置ための最適化計算に対し,様々な指標を導入できるよう改良を行った.その際に,あまり複雑にすると最適化計算が順調に進展しなくなる,という現象が発生するようになった.そうした事態に対応するために,現在までにその原因を探り,そうした事態を回避するためパーツを順に配置していき,個々の計算を単純化する手法を構築しており,3)の実施と併せて準備中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要の実績で述べたように,1)デザイン性の高い形状に対応するための強度の自動調整機能の追加に関しては概ね完成しており,現在実際に用いている.2)ロボットのモジュール配置時の最適化指標の追加に関しても仕組み自体は完成している.また,2)において新たに発生した計算が進まなくなる問題に関しては現在対応策を準備中であり,3)深層学習と進化計算のハイブリッド方式によるモジュール配置に対する最適化計算の高速化と合わせて実施する予定である.3)で必要なPCクラスターについても機種の選定が完了し,ソフトウェア的にも準備できており,進捗に合わせてPCを追加する予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
現在まで概ね予定通りに進行しており,今後も予定通り実行する.機材の導入に関しても実験の予定が立ち次第順次行っていく予定である.最適化計算に関しては,本来予定外であったパーツを順に配置していき,個々の計算を単純化する手法について追加で検討を重ね,その性質についても追加で調査する必要があるため,合わせて実施する.
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Causes of Carryover |
幾何学演算及び最適化計算用PCクラスタのためのPCとして適切なAMD製RYZEN9搭載のPC機種の発売が判明し,その購入を遅らせたため.次年度は最適化計算用PCクラスタの構築及び拡張のため,同CPUを搭載したPCを購入する予定である.
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Research Products
(1 results)