2019 Fiscal Year Research-status Report
筋骨格構造の運動メカニズムに基づいた筋骨格型ロボットの開発
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19K20378
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
松谷 祐希 近畿大学, 工学部, 助教 (80757120)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 筋骨格構造 / 受動歩行 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度では、筋骨格型の受動歩行ロボットのシミュレーションを構築した。まず、筋骨格構造を有するコンパス型二足歩行ロボットをモデル化した。そのモデルを対象に、筋肉の釣り合い内力を利用した歩行生成方法を提案し、シミュレーション結果よりその有効性を示した。提案手法では、筋肉の釣り合い内力から得られるトルクをすることで、傾斜角が小さい斜面でも歩行を継続できることを確認した。次に、膝関節を有する受動歩行ロボットをモデル化した。筋骨格構造にする場合、コンパス型に比べてリンクが増加するため、複数の筋肉の配置が考えられる。そのため、筋肉の配置と筋内力の付加方法の検討を行っている。また、実機を製作するため、コンパス型二足歩行ロボットのシミュレーション結果を用いて、定荷重ばねを筋肉とみなした筋骨格構造を有するロボットの試作機を開発した。 一方、運動特性を考慮した筋骨格構造の設計指針の確立については、当初研究環境が整っていなかったため実施を保留した。その代わりに、任意ベクトルの決め方も運動特性に影響を与えるため、任意ベクトルの決定法を提案した。提案手法の有効性をシミュレーションによって確認し、目標位置における手先剛性維持したまま、目標位置までの運動の応答性を変化させることができることを示した。さらに、実施を保留した代わりに、2020年度に実施する予定であった筋肉の配置を変更可能な筋骨格型ロボットの設計を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究課題の申請時から研究機関の所属が変更となり、申請時に予定していた機器やソフトウェアが使用できなかったため、申請時のスケジュールより予定がやや遅れている。しかしながら、研究の一部は代用ソフトウェアで実施でき、助成金交付後には徐々に実験環境は整えることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
遅れを取り戻すため、研究室の卒研生にも協力を依頼し、シミュレーションの構築、実験機の設計、製作を同時に進める。
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