2022 Fiscal Year Annual Research Report
大人数の遺伝子発現データ無しで表現型と遺伝子発現の個人差の関連を調べる手法の開発
Project/Area Number |
19K20394
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
尾崎 遼 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10743346)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 機械学習 / 遺伝子発現 / 深層学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、機械学習技術を応用し、大人数の個人発現量データを必要とせずに、個々人のゲノムデータから遺伝子発現量の個人差を予測し、遺伝子発現量と表現型の関連解析を行う方法を開発し、個人から採取が困難な組織・細胞型の遺伝子発現量と表現型の関連を発見することを目指す。上記の目的を達成するために、(1) 大人数の個人発現量データを必要とせずに、個々人のゲノムデータから遺伝子発現量の個人差を予測するモデルを実装し、(2) (1) で開発された予測モデルを用いて個々人のゲノムデータから予測された遺伝子発現量に基づいて個々人の表現型と関連する遺伝子を探索するアルゴリズムを実装する、という二段階に分けて課題を遂行する。 その中で、2022年度は、大規模なヒト転写因子ChIP-seqデータに基づき、疾患関連SNPが転写因子結合に与える影響を予測する手法を開発し、SNP-SELEXやアレル特異的結合といった実験データと予測結果が整合することを確認した。この手法を用い、複数の多因子疾患に関連するSNPのどのような転写因子の結合をどのような細胞型において潜在的に変化させるかを解析することができた。この成果は国内学会にて発表するとともに、プレプリントとして公開した。 並行して、変動を示す遺伝子の機能を詳細な知見を得るため、多様な細胞型の細胞が混在する生体組織において特に細胞間相互作用に関連した遺伝子の抽出を目指した。具体的には、最近急速に注目を集めている1細胞空間トランスクリプトームデータに基づき、周囲の細胞型の違いによって変動する遺伝子を部分的最小二乗回帰によって抽出する手法を開発した。この手法を用いて複数の種類の組織において、微小環境依存的に変動する遺伝子の抽出に成功した。細胞型この成果は国際学術誌に原著論文として発表した。
|
Research Products
(5 results)
-
[Journal Article] In vivo transomic analyses of glucose-responsive metabolism in skeletal muscle reveal core differences between the healthy and obese states2022
Author(s)
T. Kokaji, M. Eto, A. Hatano, K. Yugi, K. Morita, S. Ohno, M. Fujii, K. Hironaka, Y. Ito, R. Egami, S. Uematsu, A. Terakawa, Y. Pan, H. Maehara, D. Li, Y. Bai, T. Tsuchiya, H. Ozaki, H. Inoue, H. Kubota, Y. Suzuki, A. Hirayama, T. Soga, S. Kuroda
-
Journal Title
Scientific Reports
Volume: 12
Pages: 13719
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-
-
-
-