2020 Fiscal Year Research-status Report
Statistical Modeling for Evidence based Personalized Medicine
Project/Area Number |
19K20402
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
PARK HEEWON 東京医科歯科大学, M&Dデータ科学センター, 教授 (70756642)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | Sample-specific analysis / ネットワーク解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度においては、細胞(sample)一個一個に対して構築された上皮系細胞から間葉系細胞への転換(EMT)を決定する遺伝子ネットワークの解析を行った。Sanger Instituteの762種のがん細胞株・約13,000個の遺伝子発現データから各細胞に対して構築された膨大なネットワークの総合的理解のため、Tensor分解の説明可能なAI技術を富士通研究所人工知能研究所との共同研究で開発した。開発した方法は、患者さんのクリニカル特徴の予測と高次元テンソルの部分空間推定に関する損失関数を両方考慮することによって、統計的な予測精度と共にモデリングの結果に関する解釈性を持つ方法である。解析した方法から、細胞の上皮・間葉転換の予測とその予測根拠を人間が理解できる形で提示することから、EMTメカニズムの解明と関連遺伝子マーカー探索を行い、個別化医療へのエビデンス提供を実現した。 本研究成果は、研究論文としてまとめて学術雑誌に発表した。
また、より精密に患者個々人の疾患のシステム異常を取り出すため、多種多様なオミクスデータから患者(細胞)の特徴を多次元空間に定義し、ダイナミックな遺伝子ネットワーク構築を可能とする数理モデリング技術の開発を行っている。 本研究は、現在評価中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Sample-specific gene network analysisに関する研究については、順調に研究を進めることができ原著論文としてまとめることができた。 また、その研究を展開して、多次元でのSample-specific解析に関する方法論を開発ができ、現在評価中である。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和3年度以降は以下の課題に取り組む。 1. 前年度に行った研究成果を踏まえ、提案された多次元空間でのsample-specific解析方法に対して、モデリングの精度と生物・医学的な当為性に関する評価を行う。2. より高い解釈性を持つモデリングの結果のため、統計・数理的な観点に加えて、個別化医療に関する生物・医学の情報を取り込むモデルの開発ついて検討を行う。3. 個別化医療に向けては、どの部分の説明・解釈が求められるかを検討し、説明可能なAI技術の構築に関する研究に着手する。 得られた研究成果は学術論文として投稿し、国内外での学会・シンポジウム等での発表を通して社会へ発信する。
|
Causes of Carryover |
COVID-19で研究者との打ち合わせや研究成果発表ができなくなって、 今年に延長された、生物学・医学・薬学等の様々の分野の研究者との(online会議を含め)打ち合わせの旅費、または研究成果発表のための旅費のことで、次年度使用額が生じた。 また、Online会議の整備や論文掲載料・校正などのことで、次年度使用額が生じた。
|