2019 Fiscal Year Research-status Report
脱アミノ反応によりアデノシンをイノシンへ塩基変換する新奇機能性RNAの創製
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19K20405
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
鈴木 力憲 公益財団法人東京都医学総合研究所, 認知症・高次脳機能研究分野, 研究員 (80836172)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | RNA / in vitro選別法 / 塩基編集 / 脱アミノ反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では、RNAを脱アミノ反応により塩基変換するRNAを、in vitro選別法により作成することを目指す。初年度は、in vitro選別法の実験手法を習得し機能性RNAをin vitro選別法により精製する技術の取得に努め、また、本課題の戦略が実際にうまくいくことを確認する実証実験を行っている。実証実験として、概日リズム形成に関わるPeriodタンパク質の特定ドメインにのみ結合する新奇RNAフラグメントをin vitro選別法により精製することを試みた。これまでに、特定のタンパク質の特定のドメインのみを場所・時間依存的に阻害する遺伝学手法は存在しておらず、本課題で行っている新奇RNA精製は、研究代表者の実験手技習得という目的のみならず、それ自体として非常に価値が高いといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者は年度の途中で所属が変わり、研究室を移動した。そのため、飼料・機材の異動と再セットアップ等に多少の時間を要した。また、in vitro選別法による機能性RNAの取得とその評価法の開発に当初の予定より時間がかかっている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度までに、Periodタンパク質の特定ドメインに結合すると考えられるRNAフラグメントの候補を複数取得した。今後はこれらのRNAが想定通りに機能しているかどうかを定量的に確認する方法を確立する。また並行して、脱アミノ反応を媒介するRNAフラグメントの探索も進めていく。
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Causes of Carryover |
研究代表者の年度途中の所属機関異動により、当初計画ほどin vitro選別法を行うことができなかった。これに伴い、本年度に支出予定であった試薬や次世代シーケンサ使用料等の支出について来年度での使用を予定している。
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