2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a sugar tyoe discrimination in protein glycosylation based on protein subcellular localization
Project/Area Number |
19K20410
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
越中谷 賢治 青山学院大学, 理工学部, 助教 (90806499)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 糖鎖修飾 / タンパク質 / 細胞内局在 / バイオインフォマティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
Uniprot KB/Swiss-ProtからO型糖鎖修飾を受けている糖タンパク質について、細胞内局在・糖鎖修飾情報をもとに、細胞内での局在化経路および糖種に応じて分類した。それぞれの糖種に応じて、PSSMを用いて判別を行った結果、8割を超える精度で判別できることがわかった。しかしながら、GlcNAcの判別は難しく、GlcNAcを正確に判別するために、パラメータの調整を行った。糖タンパク質をシグナルペプチドや膜貫通領域の有無で、細胞内在型・分泌型・シグナルアンカー型・膜貫通型の4グループに分類し、O型糖鎖修飾の糖種を調査した。シグナルペプチドもしくは膜貫通領域を有する分泌型・シグナルアンカー型、あるいはその両方を有する膜貫通型の糖タンパク質は、トランスロコンから小胞体に挿入され、小胞体を経由する局在化経路(小胞体・ゴルジ体・細胞膜・細胞外分泌)を通る。小胞体経由の3グループにおいては、主としてFuc・Xyl・GalNAcの修飾が見られた。一方、小胞体を経由しない局在化経路(核・細胞質・ミトコンドリア)を通る細胞内在型タンパク質においては、O型糖鎖修飾の100%がGlcNAcによることがわかった。上記の結果を、O型糖種判別法に応用することで高精度な糖種判別法の開発が可能であることを示した。加えて、近年のデータベースの大幅な更新に伴い、糖鎖修飾のアノテーションが増加し、より多くの糖種を判別できることがわかった。また、一部のGlcNAc修飾はTyr残基に修飾されており、その原因が感染症を引き起こす宿主による哺乳類タンパク質への糖鎖修飾であることががわかった。そのため、修飾された糖種の情報だけではなく、同定に使用した実験系を考慮しながら、タンパク質の糖鎖修飾の情報を詳細に確認し、糖種判別法の開発、データベースへの反映を行う必要性が明らかになった。
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Research Products
(2 results)