2020 Fiscal Year Research-status Report
Learner adaptive self-study support platform using context-awareness technology
Project/Area Number |
19K20420
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
長谷川 達人 福井大学, 学術研究院工学系部門, 准教授 (10736862)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 行動認識 / 深層学習 / 学習効率 / 確信度推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 深層学習を用いた行動認識の高度化 昨年度に引き続き,深層学習により行動認識を高精度化する手法を開発した.学術論文として採択された研究として,周波数分解を用いた行動認識のためのデータ拡張手法を新たに開発した.本手法では,行動認識の精度向上に向けた新しいデータ拡張手法として,2つのセンサデータを周波数分解後交差するように合成するOctave Mixを開発し,データ拡張をアンサンブルする手法とともに有効性を示した. 2. m-learningにおける学習効率の高い学習タイミングに関する検討 高精度な行動認識が実現できていると仮定した上で,ユーザがどのような状態にあるときに,学習を促すことが最適であるかを実験により明らかにしようとしている.2020年度には,関連研究を改めてサーベイした上で,実験に用いるアプリケーションの開発,及び実験手順の設計を行い,予備実験を完了した. 3. ドメインの違いによる確信度推定手法の検討 前年度収集したWebベースの四択問題解答システムから,データ収集実験を行い,被験者ごとに異なる,確信度推定のための最適な解答時間のスレッショルドを算出した.また,教師なしで,被験者間のスレッショルドの違いを補正する手法をいくつか検討したが,精度向上にまでは至れなかった.一方で,m-learning環境下では様々なスマートフォンやデバイスが利用されうることから,ユーザによってサンプリング周波数が異なりうる.学術論文として採択された研究として,この違いによる行動認識自体の精度低下が起こり得るという課題があった.これを抑制する手法として,敵対的訓練とダウンサンプリングによるデータ拡張を組合せたモデルを新たに開発し,有効性を示した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在,特に行動認識の高度化に関して多くの成果を挙げることに成功しており,進捗は順調であると言える.また,学習効率の高いタイミングに関しても実験を,新型コロナウィルス環境下で日程の調整がありながらも,適宜執り行えている状況であり,2021年度には成果が見込める予定である.個人差やドメインによる影響を抑制し行動認識精度を向上させる手法の実現も行ったが,確信度推定への影響低減には至れていないことから,引き続き研究を行う.
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Strategy for Future Research Activity |
1. 行動認識の高度化:引き続き深層学習を用いた行動認識及び学習者の心理状態や周囲環境認識技術の開発を進める. 2. m-learningにおける学習効率の高い学習タイミングに関する検討:現在データ収集実験を執り行っていることから,収集データの解析を進め,最適な学習タイミングと学習者の行動の関連性を明らかにする. 3. ドメインの違いによる確信度推定手法:行動認識におけるドメインの違いを抑制する新手法の開発に取り組みつつ,確信度推定への転用方法を引き続き検討していく.
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの状況により,旅費が計画よりもかからなかったため,次年度の成果報告及び実験謝金にあてる.
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