2021 Fiscal Year Research-status Report
Assessment of Ecosystem Service from the perspective of relational value: Case studies of Japanese rural communities
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19K20504
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石原 広恵 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (70821362)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 生態系サービス / 関係性価値 / 漁業管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年4月より、コロナ禍にあり、三重県志摩市和具地区において現地調査を実施することができていない。そのため、現地調査ではなく新しい関係価値を可視化する方法論の開発に取り組んでいる。具体的には、質的な研究方法と量的な研究方法を掛け合わせた研究手法であるQmethodを利用する可視化の方法である。従来、このQmethodは個人の価値観を明らかにするために利用されてきたが、これを討議型のワークショップなどにおいて活用することにより、個人だけでなくグループの価値観を可視化することに利用する研究手法を開発している。本研究に関しては、共同研究者(パスカル(スペイン)、ダニエル(トリニダード・トバゴ)、ホッジ(英国))とともに実施しておりい、現在その研究成果を論文にまとめているところである。また、この手法に関しては、具体的に日本だけでなく、他の地域(カリブ海のグレナダ)においても利用する予定である。 さらに、「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム(IPBES)」で現在執筆されている価値評価の報告書(Value Assessment Report)の第二稿(Second Order Draft)の2章の執筆に、執筆分担者(Collaborative Author)として参加し、その成果は2022年夏に発表される予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍で三重県志摩市和具地区の現地調査に行くことが困難であっただけでなく、2021年5月より研究代表者が新しい研究科に移り新しい准教授のポストを得たことも、研究が予定通り進行しなかった原因として挙げることができる。特に、新しい准教授としてのポストでは、今まで担当したことがなかった教務関係の仕事についたため、研究進捗に大幅な遅れが出た。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究方針としては、「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム(IPBES)」で現在執筆されている価値評価の報告書(Value Assessment Report)の成果をもとに、関係性価値を可視化する具体的な方法の開発に取り組む予定である。そのために、2022年10月に価値評価の報告書の取りまとめ役であったUnai Pascualを含めた研究者を招聘し、大きなワークショップを実施する予定である。
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Causes of Carryover |
調査対象地である三重県志摩市和具地区のイセエビ漁業者の中で、コロナが発生し、現地がコロナに対して非常に敏感になっていた。そのため2022年は調査地においてフィールドワーク行くことが困難であったため、支出額が非常に少なかった。また、国際会議を海外の研究者と実施することも検討したが、新規の外国人入国が停止しており、実施できなかった。
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Research Products
(2 results)