2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19K20578
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Industrial Technology Research Institute |
Principal Investigator |
阿部 真也 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター, 開発本部情報システム技術部IoT技術グループ, 主任研究員 (00544842)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 観光情報システム / 言語バリアフリー / 対話型検索 |
Outline of Annual Research Achievements |
外国人観光客の大幅な増加や多様化が見込まれている.このような背景から,外国人にも利用しやすい観光情報システムが望まれているが,言語の壁が課題となっている.言語の壁を解消するためには,システムの多言語化が一般的である.実際,過去の学術研究や政策,現行のシステムでは,多言語化による解決を図ろうとしている.しかしながら,多言語化によって十分な数の言語を網羅することは難しく,真の意味で言語の壁を解消できない.ゆえに,真の意味で言語の壁を解消する術を確立しなければならない. 以上の学術的背景を踏まえ,本研究では,言語を一切使用せずに情報を提供するシステムを実現する.もし実現できれば,言語の影響による情報格差が無くなるとともに,言語に一切頼らないコミュニケーションツールが完成する.
2019年度は,非言語情報のみを用いて観光客に情報を提供するシステムを開発した.案内用図記号や画像などの非言語情報を地図上に表示し,適宜更新しながら,周辺の観光スポットへの経路案内を行う. 2020年度は,開発したシステムの実証実験を行った.非言語情報は言語情報に比べ,一般にデータサイズが大きく,応答性能が低下することが予想される.そこで東京都多摩地域の鉄道沿線上で実証実験を行い,十分な応答性能を有することを実証できた. 2021年度は,引き続き実証実験を行った.空港沿線,山地の路線,東日本大震災の被災地の路線など,実証場所を拡張して実験を行った.その結果,東京都多摩地域と同等の応答性能を有することを実証できた.
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