2020 Fiscal Year Research-status Report
トランスジェンダーの子を持つ親への心理的援助プログラムの開発
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19K20587
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Research Institution | Mejiro University |
Principal Investigator |
堀川 聡司 目白大学, 心理学部, 客員研究員 (60755940)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | トランスジェンダ― / 親子関係 / 中年期危機 / 精神分析 / ジェンダー論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究実績は以下の通りである。 ①性別違和を抱く当事者のアセスメントに関する研究。トランスジェンダーと診断されるには至らないものの心理士のもとを訪れた人に対して行ったアセスメントを事例論文としてまとめたものを公表した(共著論文)。アセスメントにあたっては「ロールシャッハ・テスト」を用いたが、クライエントが抱える対人関係上の困難や不安の性質が浮き彫りになった。セクシュアリティやジェンダーに関する明瞭な指標は浮かび上がってこなかったものの、一つの実践的事例を提示することができたと思われる。 ②本年度は、本来トランスジェンダーを持つ親を対象にインタヴュー調査を実施する予定であったが、COVID-19が蔓延したことを受けて、すべて中止せざるをえなくなった。 ③②が中止したことを受けて、本研究分野に明るい研究者とオンラインにて、情報共有することを努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の蔓延により、予定していたインタヴュー調査の実施ができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、引き続き当事者の親と直接的にコンタクトを取り、調査研究を実施、データの蓄積に努めたい。COVID-19の感染拡大の状況も踏まえ、適宜オンラインでの実施もするなど、柔軟に対応してゆきたい。 質的データの解析を行い、GID学会での口頭発表を予定している。
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Causes of Carryover |
本研究はもともと2年間の予定であったが、2020年度の新型コロナウイルス感染拡大の状況に伴い調査研究を中止した。それによって、研究期間を一年延長したためである。
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