2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K20588
|
Research Institution | Musashi University |
Principal Investigator |
佐藤 繭香 武蔵大学, 人文学部, 教授 (60433877)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 女性参政権 / キリスト教女子青年会 |
Outline of Annual Research Achievements |
1920年代、30年代に、女性運動の国際的なネットワークが発展した。その中でも女性参政権というトピックについて、欧米からの影響の有無を調査している。 これまで、日本キリスト教矯風会に注目してきたが、今年度は、日本基督教女子青年会(日本YWCA)に焦点を当てている。世界基督教女子青年会(世界YWCA)は、1920年代に入ると、国際女性参政権連盟とも結びつきを強めていくからである。 日本YWCAの機関誌『女子青年界』(復刻版、不二出版)を確認し、1930年代において女性参政権というトピックがどのように扱われていたのかを調査した。また、東京基督教女子青年会の機関紙『地の塩』(復刻版、不二出版。1926年7月-1939年3月)も確認した。同時に、日本YWCAで活躍したキャロライン・マクドナルド、河井道、エマ・カウフマンに関連する二次文献や本人が執筆した書籍等を収集し、読み込んだ。海外での資料収集が実現できておらず、世界基督教女子青年会と日本基督教女子青年会とのやりとり(手紙類)については、今後の課題である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究が遅れているのは、コロナ禍における様々な要因によって、当初、計画していた海外での調査ができていないことがあげられる。そのかわりに、日本での調査に切り替えているが、求めている内容の史料収集にうまく出会えていないことも、研究が遅れている一因である。
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続き、日本基督教女子青年会に注目し、調査を続けたい。特に、日本基督教女子青年会と世界基督教女子青年会とのやりとり(手紙類)をまだ調査できていないため、今後、公益財団法人日本YWCAが所持している史料を調査する予定である。また、恵泉女学園史料室にある河井道に関連する書簡等も確認したい。また、英国での調査で、世界YWCA関連の史料にあたりたい。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの影響によって、海外での史料調査ができなかったため、次年度使用額が生じている。今年度は、英国での史料調査を行いたいと考えている。
|