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2022 Fiscal Year Research-status Report

チリ先住民マプーチェの女性運動の歴史と現在―ジェンダーとエスニシティの視点から

Research Project

Project/Area Number 19K20589
Research InstitutionRitsumeikan University

Principal Investigator

柳原 恵  立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (80837253)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2024-03-31
Keywordsラテンアメリカ / フェミニズム / 先住民 / 女性運動
Outline of Annual Research Achievements

南米チリ共和国の先住民マプーチェは、19世紀のチリ独立以降、開発によって領地を追われつづけ、現在に至るまで土地と権利の回復を求める運動を行ってきた。近年、マプーチェの若い女性たちのなかから、既存の先住民運動とは視座を異にする、先住民であること、そして女性であることに起因して彼女らが直面する差別や困難に立ち向かう動きが立ち現れはじめた。このような、先住民として、同時に女性としての権利の回復を求めるマプーチェ女性たちの動きをフェミニズムの視点から捉える学術的研究も始まっている。この潮流に位置付けられる本研究は、マプーチェ女性たちが担い手となる新しい女性運動に着目し、その思想と活動の内実を明らかにするとともに、現代ラテンアメリカにおける先住民研究とジェンダー研究へ新しい知見を提供することを目指す。
本年度は昨年度に引き続き、コロナ禍がフェミニズム運動へどのような影響を与えたのかという点に着目しつつ、チリにおける先住民フェミニズムの思想と活動の展開の調査を行った。特に、これまでの調査によりコロナ禍におけるフェミニズム運動はオンライン上での活動を活発化させたことが明らかになっているため、インターネットを活用した動きについて重点的に調査し、状況を整理した。また、マプーチェ女性のフェミニズムを分析する際に重要となるのが、ジェンダー、エスニシティ、社会階層といったさまざまな社会的カテゴリーの相互作用に着目するインターセクショナリティの視点である。インターセクショナリティの視点からマプーチェ女性のフェミニズムを分析した重要な先行研究の調査をも行い、文献の収集と読み込みを進めた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

昨年度に引き続いてのコロナ禍による種々の制限、大学における業務負担の増加に加え、家庭の事情により研究に割ける時間が大幅に減り、現地調査をはじめ十分な調査研究が実施できなかった。

Strategy for Future Research Activity

新型コロナウイルス感染症の影響に伴った研究期間延長が認可されたため、令和5年度が最終年度となる。さまざまな事情により生じた研究計画の遅れを取り戻せるよう、積極的な調査研究を行い、研究成果をまとめた学術論文の執筆を目指す。さらに、最終年度後半には当該テーマに関心を寄せる国内外の研究者を招いたシンポジウムの開催を実現したい。

Causes of Carryover

昨年度に引き続いてのコロナ禍および家庭の事情により、現地調査が実施できなかったことが大きな理由である。
次年度使用額については、文献等資料の収集、調査の実施およびシンポジウム開催をはじめとした成果公開に使用する計画である。

URL: 

Published: 2023-12-25  

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