2019 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K20686
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Research Institution | National Research Institute of Police Science |
Principal Investigator |
羽合 佳範 科学警察研究所, 法科学第二部, 研究員 (30822085)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 重畳指紋 / 法科学 / 指紋分離 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は,従来活用されてこなかった重畳指紋の証拠活用を目的として,学習に必要なデータセットを作成するとともに,不鮮明な指紋や同一人由来の重畳指紋に対しても高精度に分離できる深層学習モデルを開発する.現在学習に適した重畳指紋のデータセットが存在しないため,まずはデータセットの作成を行う必要がある. データセットの作成においては,各画像の各ピクセルに対してそのピクセルが示す物体の名称を、目視確認をしつつ人手で付与する必要があるため,時間的労力が大きいことが課題となる.そこで労力を減らせられるよう、ある程度の精度で名称を機械的に付与する方法を検討した。 大津の二値化やK平均法を単一指紋及び重畳指紋の画像に対して行ったところ、画像中の指紋領域と背景領域とを大まかに分離することができたため、時間的労力を削減できることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
時間的労力の削減方法の検討に時間を要したため、データセットの作成に遅れが生じている。しかし、今後ピクセルの名称付与の作業において、検討した方法を併用することで、効率良く進めることができると考えられるため、データセットの作成を早められることが期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
遅れている重畳指紋のデータセットの作成を進める。また国内外の学会等に参加して深層学習モデル開発のための情報収集を行い、開発を進める予定である。
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Causes of Carryover |
消耗品費や人件費・謝金はデータセット作成のために次年度に繰り越すこととした。旅費等は深層学習モデル開発のための情報収集を目的とした学会参加等のために使用する予定である。
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