2021 Fiscal Year Research-status Report
医用画像と臨床情報を用いたRadiomicsによる乳がん転移診断システムの開発
Project/Area Number |
19K20714
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉留 郷志 九州大学, 大学病院, 診療放射線技師 (70419612)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 乳がん転移予測システム / Radiomics特徴量 / TCIA |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,乳がんにおけるリンパ節転移の有無を医用画像や臨床情報を元にしてRadiomics 技術を用いて予測するシステムを開発することで手術支援を行うことを目的としている.研究代表者は,先行研究として,公開されているがん患者データベース (The cancer image archive: TCIA) のMRI 画像とセンチネルリンパ節生検結果を6症例用いて,Radiomics 特徴量の抽出と解析を行った.その結果,Radiomics特徴量の一つである「Complexity」とリンパ節転移の有無に関係性があることが示唆された. 現在,先行研究と同じくTCIAの20症例に対して提案手法を適応した.TCIAでは提供されていない3次元的な腫瘍の輪郭や形状に関する情報も作成した.その上で,各症例に対するRadiomics特徴量を抽出するプログラムを作成し,解析する環境を構築した.構築した環境において,研究代表者は486のRadiomics特徴量を抽出し,それらの統計解析から有意差のある特徴量を3つ特定した. この分野の研究において20症例という症例数は十分とは言えない.そのため,更に多くの症例に対して特徴量抽出と統計解析を行い,有用で頑健な特徴量を特定する必要がある.症例数を増やすことによって特徴量の差異が明確になると考えられる.更に,現在はMRI画像の中でも造影剤を用いた脂肪抑制T1強調画像のみを用いているが,通常臨床におけるMRI画像の読影には複数のタイプのMRI画像 (脂肪抑制 T2 強調画像,拡散強調画像,ダイナミック造影画像など) が用いられるため,本研究においても複数のタイプのMRI画像からRadiomics特徴量を抽出して用いることが必要である.これらの特徴量を用いて識別器を作成することで,非侵襲的な乳がんのリンパ節転移予測システムを構築できると考える.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在,先行研究と同じくがん患者データベース (The cancer image archive: TCIA) に公開されている20症例に対して提案手法を適応した.TCIA のデータベースには画像やリンパ節転移の有無などの臨床情報は公開されているが,腫瘍の輪郭や形状に関する情報は提供されていないため,各症例に対してそれらを規定する必要がある.研究代表者は各症例に対して,3次元的に腫瘍の形状や輪郭情報を作成した.その上で,各症例に対するRadiomics特徴量を抽出するプログラムを作成し,解析する環境を構築した.構築した環境において,研究代表者は486のRadiomics特徴量を抽出し,それらの統計解析から有意差のある特徴量を3つ特定した.
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Strategy for Future Research Activity |
現在,がん患者データベース (The cancer image archive: TCIA) に公開されている20症例に対してRadiomics特徴量の抽出と,それらの統計解析を行ったが,この分野の研究において20症例という症例数は十分とは言えない.そのため,更に多くの症例に対して特徴量抽出と統計解析を行い,有用で頑健な特徴量を特定する必要がある.症例数を増やすことによって特徴量の差異が明確になると考えられる.更に,現在はMRI画像の中でも造影剤を用いた脂肪抑制T1強調画像のみを用いているが,通常臨床におけるMRI画像の読影には複数のタイプのMRI画像 (脂肪抑制 T2 強調画像,拡散強調画像,ダイナミック造影画像など) が用いられるため,本研究においても複数のタイプのMRI画像からRadiomics特徴量を抽出して用いることが必要である.これらの特徴量を用いて識別器を作成することで,非侵襲的な乳がんのリンパ節転移予測システムを構築できると考える.
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Causes of Carryover |
研究の進捗状況と新型コロナウィルス感染拡大により,旅費・論文作成費が予定よりも減少したため,次年度使用額が生じた.次年度は研究成果報告などに使用する予定としている.
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