2021 Fiscal Year Research-status Report
尿中ナトリウム利尿ペプチドを用いた革新的心不全ホームモニタリングシステムの開発
Project/Area Number |
19K20724
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
片岡 直也 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (10791634)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | バイオマーカー / ナトリウム利尿ペプチド / 心不全 / 心臓再同期療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
心不全患者におけるナトリウム利尿ペプチドの動態を臨床データを基に解析した。当初の目的であった尿中ナトリウム利尿ペプチドの精密測定系は構築が出来なかったが、血漿中ナトリウム利尿ペプチドを個別に測定する事で、重症心不全患者における心臓再同期療法への反応性を予測する事が可能となる事が分かった(J Cardiol. 2022; 6: 727-733.)。また尿を用いた研究では、酸化ストレスに関連した代謝産物(イソキサントプテリン)が心不全予後を反映する事を発見し、新規バイオマーカー候補として論文報告した(Circ Rep. 2021; 5; 11: 654-659.)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初は尿中ナトリウム利尿ペプチドを心不全増悪の予測に利用する事を目指して研究を行っていたが、想定以上に尿中ナトリウム利尿ペプチドの分解・糖鎖修飾が進行しており、満足のいく精密測定系を構築する事が出来なかった。一方で血漿を用いた研究では、前述の通り、新規バイオマーカーとなりうる指標を発見し、論文として発表する事が可能となった。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の目的であった循環器疾患における非侵襲的バイオマーカーの構築の必要性は変わらないため、現在、尿中バイオマーカーとなりうる物質を探索している。
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Causes of Carryover |
当初は今年度中に研究終了予定であったが、COVID-19の広がりにより研究業務に支障が生じ、研究計画に遅延が生じたため、次年度使用額が発生した。
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Research Products
(5 results)