2020 Fiscal Year Research-status Report
Radiation dose analysis in pediatric cardiovascular clinical trials
Project/Area Number |
19K20737
|
Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
織部 祐介 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 助教 (60827484)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 小児 / 放射線被ばく / 先天性心疾患 / 線量率 / 循環器疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
実臨床における放射線治療及び検査においては、患者が受ける放射線被ばくよりも疾患の特定や治療という観点が優先かつ重要視されるため、患者が受ける被ばく線量の正確な測定がされていない。特に、小児患者は成人より放射線に対する感受性が高いことが知られているが、治療及び検査における正確な被ばく線量の測定がされていない。一方、放射線を用いた検査及び治療を実施する臨床試験においては、正確な評価が求められる一方で、臨床試験に参加する被験者保護の観点からも被ばく線量が患者の予後に影響を及ぼさない状況が望ましい。本研究では、臨床試験及び小児患者に焦点をおくことで、これまで報告されていなかった小児患者の被ばく選量を測定し臨床試験の正確な評価へと結びつけることを試みる。 本研究では、次の3つの目的が存在する。(1)臨床試験における被ばくの考え方の国際的な違いを明らかにする。(2)症例ごとの放射線量や機器の動作の関連を明らかにする。(3)被ばく線量の推定方法の考案をする。 今年度は、COVID-19感染症の広がりにより新規に実臨床データの収集が困難となったため、医療機関に保存されている既存のデータのみを用いて、上記目的(2)及び(3)の検討を進めた。既存のデータから、小児先天性心疾患の患者の被ばく線量を解析した。前年度得られた結果から、本邦においては、「線量率」を用いて被ばく線量の評価を行うことができると解明された。これらのデータをまとめ、論文発表を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、次の3つの目的が存在する。(1)臨床試験における被ばくの考え方の国際的な違いを明らかにする。(2)症例ごとの放射線量や機器の動作の関連を明らかにする。(3)被ばく線量の推定方法の考案をする。 上記目的のうち、(1)に関しては、前年度実施した。(2)、(3)に関しては、既存のデータを用いて小児の放射線被ばくの解析を行い論文にて発表した。今後、複数施設のデータを可能な限り収集し、より詳細な被ばく線量解析へと結びつける。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和3年度も、COVID-19の影響により学会での討論、情報交換が行える状況になっていない。しかし、より詳細な被ばく線量解析にはインターネット等を活用し遠隔会議等にて意見を受けながら、複数施設のデータ収集を行う。
|
Causes of Carryover |
今年度は、情報交換及び意見交換を行うために参加を予定した学会への参加ができなかった。次年度は、今年度に整えたシステムを活用しインターネット等で遠隔会議等を行い情報収集し論文投稿を行う予定である。
|
Research Products
(5 results)