2020 Fiscal Year Research-status Report
音声主体多様入力と小型安全直感フィードバック装置を持つ柔軟軽量肩義手の利便性向上
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19K20741
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
関根 雅 千葉大学, フロンティア医工学センター, 技術専門職員 (70769182)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 肩義手 / 音声入力 / ソフトアクチュエータ |
Outline of Annual Research Achievements |
・音声入力システム試作開発について、先行研究においては筋電・加速度・力の各センサを頭、胸、足部に貼り付け、各部動作からの3種センサの入力による肩義手操作の可能性を探ってきたが、物理的な部位の動作のみでは操作が難しく、肩義手を使って日常生活動作を行うのに非常に時間がかかってしまう。そのため今回は音声をメインの入力に採用し、そのシステム構築の基礎検討・実験を行った。小型の音声認識モジュールを採用し、特定のユーザーの10種類の発話フレーズ(”掴む”、”離す”、”曲げる”、”伸ばす”など)を登録し、基礎実験ではランダムに10種のフレーズを発話し、どの程度認識できるかを確認した。結果は9割以上の認識率であり、またマイコンを通じて音声認識モジュールと、電気モータ使った簡易的なロボットアームを接続し、発話によりアームを制御する基礎テストも行っている。次年度には肩義手に実装し、他センサ入力との組み合わせを検討、日常生活動作テストを行う計画である。 ・フィードバックデバイスについては、新たな3次元造形装置を用い、新たな材料・造形方法をテストし高効率化を試みた。しかしながら空気流路の詰まりといった造形トラブル等があり構造設計及び造形条件の修正改善が必要で、これは次年度行う予定である。 ・義手関節の高出力化のための新たな電気モータの採用及び設計レイアウト変更、制御プログラミング等を検討している。次年度は実装を試み、被験者実験によって効果を確認する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
音声主体多様入力の音声入力システムの試作・基礎実験や、義手アームの駆動アクチュエータ高出力化の基礎検討を実施できたため、おおむね順調に進展したと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
音声主体多様入力システムの義手アームへの実装及び義手アームの高出力化等に着手し、当該入力システム及び義手アームを用いた動作実験を計画・実施する。
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Causes of Carryover |
義手の関節駆動用のアクチュエータ・電気モーターの高出力化を検討し、理想では試作まで進めたかったが、そこまでは至らなかった。そのため必要物品を購入せず次年度使用額が生じた。今後これらの物品を購入する予定である。また新型コロナウイルス感染拡大の状況により、成果発表・情報収集のための国際学会参加・海外渡航ができなかったことも一因である。これについては新たに発表・情報収集先を検討する。
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Research Products
(2 results)