2021 Fiscal Year Research-status Report
Emerging nursing care facilities at resorts in Southeast Asia and transnationalization of Japanese style care services
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19K20759
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Research Institution | Notre Dame Seishin University |
Principal Investigator |
小野 真由美 ノートルダム清心女子大学, 文学部, 准教授 (00609688)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 介護リゾート / 日本式介護 / 東南アジア / 国際退職移住 / ライフスタイル移住 / マレーシア / タイ / フィリピン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、東南アジアにおける介護リゾートの生成過程と日本式介護の越境化における高齢者介護の知識と技能の越境的伝播、および受容の過程を解明することを課題としている。特に、日本人高齢者の国際退職移住が盛んなマレーシア、タイ、フィリピンを研究対象としており、2019年度までに、マレーシア(クアラルンプール)、タイ(チェンマイ)、フィリピン(マニラおよびクラーク)における現地調査を実施している。2020年以降、新型コロナウィルス感染症が長期化する状況のなか、東南アジアへの日本の介護事業者の進出の動きは、2020年以前のように大きく進展しているとはいえない。事業自体の見直しや中断によって、現地における介護事業の今後の動向が予測できない状況にあると言える。また、東南アジア地域において長期滞在や移住生活を送る日本人高齢者のなかには、日本に帰国し、生活の拠点を海外から国内に移す人も増加している状況である。昨年度に続き海外現地調査ができないなか、2021年度は国内(首都圏)において高齢者の長期滞在に関する資料収集と関連団体および個人への聞き取り調査を実施した。海外への移住の動きが停滞するなか、高齢者のみならず若い世代の人々のあいだでも、国内移住の関心が高まっている状況を把握した。国内での調査に加え、文献研究、研究発表および成果論文の執筆が主たる研究活動となった。 研究実績としては、日本人高齢者のマレーシア移住とライフスタイル移住に関する共著書の出版(分担執筆)と、医療関係の学会における分科会発表とパネル討論を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2021年度は、予定していた海外現地調査、および日本国内における調査を実施する予定であった。新型コロナウィルス感染症が長期化する状況のなか、国外移動と対面コミュニケーションを伴う調査を実施することができなかったため、国内における資料収集と聞き取り調査、研究発表および成果論文の執筆が主たる研究活動となった。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、延期していた国内での聞き取り調査を年度末の2022年3月に実施した。2022年度も引き続き、国内(東京首都圏、関西)における聞き取り調査の実施を予定している。調査対象は、マレーシア、タイ、フィリピンへの移住・長期滞在の経験者と関連事業者、および移住・海外長期滞在促進を目的としたNPOや市民団体およびその参加者を予定している。また、マレーシア、タイのコロナ禍の収束状況によって、可能であれば8月~9月、あるいは2月~3月にかけて現地調査を実施する。
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Causes of Carryover |
2022年度は、コロナ禍の収束により海外現地調査が可能な場合、マレーシア(クアラルンプール)、あるいはタイ(バンコク)における現地調査の実施を予定している。
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Research Products
(3 results)