2019 Fiscal Year Annual Research Report
英語と多言語の共生:国際化社会における語学留学の意義と可能性を探る
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19K20805
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
木村 大輔 東京大学, 教養学部, 特任講師 (00825523)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 共通語としての英語 / アイデンティ / 多言語 / 対人関係の形成 / 留学 / 語用論 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、フィールドワークおよびデータ収集、論文執筆・寄稿の2点に注力した。 夏季休暇中実施したフィールドワークでは、博士論文研究の際に培った、タイ国内の応用言語学者のネットワーク(現職教員や博士課程在籍者を含む) を使い、英語学習を目的としてタイに来ている日本人学習者を探し参加依頼を行い、昨年準備した質問調査紙と録画機材を用いてデータ収集を行った。フィールドワーク終了後もオンラインで隔週インタビューとアンケートを実施し、留学中の心境や対人関係の変化についても調査した。また、データ収集と並行して、収集済みのデータの分析もすすめることで、個人のケースに即した質問をすることに留意した。 論文執筆・寄稿も積極的に行った。昨年に引き続き、博士論文の一部として収集してあった非英語圏での留学に関するデータをもとにした執筆に取り組んだ。これらの論文は、本科研費助成事業に直接関係のある内容であるため、私の知見を深め研究者としての認知度を高める上で非常に有益であった。その甲斐もあり、関係分野での国際論文の査読依頼も数件受けた。また、本事業で収集したデータをもとにした論文を執筆し、2020年4月にThe Modern Language Journalへ提出した。今後は、更に事例研究を進めるとともに、多くの学生に共通するテーマを精査・抽出し、より大規模な数量的研究につなげることも目指したい。また、研究にとどまらず、東南アジアで英語を学ぶ日本人学生と彼らを支援する学校スタッフへ教育的示唆を提示することも積極的に行っていく。
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