2019 Fiscal Year Annual Research Report
昭和期日本における民衆の中国観(対中国感情)の検討
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19K20835
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Doho University |
Principal Investigator |
金山 泰志 同朋大学, 文学部, 講師(移行) (40827482)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 中国観 / 中国認識 / 昭和 / 日中関係 / メディア / キネマ旬報 / 映画 / 教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、昭和期日本における民衆の中国観を、当時のメディア史料などを素材に、感情レベルで分析することである。 近代日本の中国観研究には豊富な研究蓄積があるが、その検討の対象は徳富蘇峰や福沢諭吉などに代表される特定の個人・知識人にとどまり、日本民衆の一般 的な中国観に関する実証的研究は少ない。これは本研究が対象とする昭和期日本の中国観研究においても同様である。知識人層の検討から明らかとなるのは、彼 らの現実の対中政策を念頭に置いた体系的・理論的中国論・中国認識であり、現在の世論調査から読み取れるような感情レベルの中国観ではない。では、近代日 本における一般的な中国観(感情レベル)をどのようにして検討するのか。注目すべきは、近代以降に著しい発展を見せる「メディア」の存在である。一般的な 中国観という漠然かつ広域な対象を検討する上で、不特定多数の受け手を想定しているメディアを使用することは合理的である。昭和期においても、当時を代表 するメディアを使用することで、当時の中国観の反映をメディアから読み取ることが可能となる。 2019年度は、少年雑誌からの検討と、映画雑誌『キネマ旬報』からの検討、小学校教育(教科書・教師用書・教育雑誌)からの検討を行った。 少年雑誌からの検討では、昭和期との比較から明治期の少年雑誌のビジュアル表現に着目した「明治期の少年雑誌『小国民』『少年世界』の挿絵に描かれた中国人」(『同朋文化』15号、2020年3月)として成果を発表した。その他、関連する業績としては、「対外観研究の課題」(『アジア民衆史研究』24号、2019年5月)、「戦争と日本民衆の中国観―種々のメディアを史料として」(『響き合う東アジア史』東京大学出版会、2019年8月所収)がある。
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Research Products
(1 results)