2018 Fiscal Year Annual Research Report
Psychosocial Adjustment among Japanese Families Temporarily Living Abroad
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18H05715
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
安藤 幸 京都大学, 教育学研究科, 講師 (60820347)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Keywords | 長期滞在家庭 / 在留邦人 / 心理社会的適応 |
Outline of Annual Research Achievements |
長期滞在家庭は、一時的に滞在先社会に暮らしながら、祖国との繋がりを維持するという二次元的な生活をすることになる。永住者とは異なり、長期滞在家庭は滞在先社会に完全に溶け込む必要はないと思われ、むしろ子どもの教育を中心に、日本帰国後の生活を念頭に置いた生活を送っていると考えられる。そうであるとすれば、いずれ日本に帰国する長期滞在家庭、特に子どものいる家庭にとって、滞在先社会への心理社会的適応のあり方とはどのようなものだろうか。異文化間を行き来する長期滞在家庭が異文化体験を内在化させる過程では、どのような葛藤や気づきがあるのだろうか。本研究は、長期滞在家庭が滞在先社会との摩擦をどのように克服し、帰国後の日本社会での再受容に向けた準備をどのように行うのか、また、長期滞在家庭の子どもが通う在外教育施設がどのような役割を果たしているかを理解することを目的としている。当該年度には、タイ・バンコクの在外教育施設3カ所および同地に長期滞在する日本人を対象に予備的調査を行った。長期滞在家庭は、同じ境遇にいる日本人や、配偶者が勤務する会社または子どもが通う日本人学校のネットワークを主な情報源としていた。また、語学学習や地域のボランティア活動を通して日本帰国後のキャリアにつなげる努力をしている者もいた。長期滞在者は、海外滞在中も日本とのつながりを維持し、いずれ帰国する時に備えて行動しているようであった。なお、予備的調査の進捗については、日本移民学会第3回冬季研究大会(2018年12月8日開催)において発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度はタイの在外教育施設および日本人コミュニティの訪問などをとおして、キーインフォーマントへの聞き取りを行なった。また、アメリカにおける学会参加、現地調査をとおして、長期滞在の形態が多様化しており、経験の一元化が難しいことが分かった。また、移民とは異なる、長期滞在家庭特有の適応スタイルの考察の重要性を再確認した。これらのことから、本研究課題における研究計画を見直し、在タイの日本人家庭に焦点を当てて調査を継続することとした。
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度に得られた調査の成果および文献調査をもとに、次年度の調査活動を継続する。また、学会発表で得られたフィードバックを、本研究課題の見直しに活かす。次年度は本調査を実施し、得られたデータの分析を行い、その結果を学会や学術誌への論文投稿において発表をする。
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Research Products
(1 results)