2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of "Community Practice Model" for higher brain disfunction using home-based group training
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19K20934
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Research Institution | Kansai University of Welfare Sciences |
Principal Investigator |
本多 伸行 関西福祉科学大学, 保健医療学部, 助教 (10824815)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | self-awareness / 高次脳機能障害 / グループ訓練 / 社会参加 / 在宅 / 認知行動療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、1.SA(Self-awareness:以降SA)の向上が社会参加に寄与するのか、2.より効率的に社会参加を可能にするために、SAに関連する要因を分析し、更なるプログラムの改変へとつなげることである。介入プログラムは、認知行動療法に基づくアプローチで、1セッションは、①対象者の能力に合わせた個別の目標設定、②集団プログラムの実施、③個別の振り返りで構成される。③で使用する振り返りシートは、PDCAサイクル(Plan計画-Do実行-Check評価-Action改善)を利用した13項目( Plan4項目・Check5項目・Action4項目)からなる。このシートは、①個々の障害特性に応じた認知戦略(問題を解決するための思考過程)を獲得する手段であり、②他職員のソーシャルサポートを高めるための手がかりともなる。GTプログラムは、3つの要素(①障害についての知識の獲得、②自分の問題の理解、③計画-実行-振り返りの経験)で構成し、階層的に行った。グループ全体では、1つの活動の計画・実行・振り返りを1セッションとし、合計3セッションを行った。具体的には1セッションは高次脳機能障害について基本的知識を学び、活動の計画・実行(ゲーム企画・運営)・振り返りを行った。2セッション目からは、基本的知識を除いた内容を行った。個々の対象者には、毎回のGT前とGT後では、項目に沿って自発的発言を促し聞き取りを行った。対象者20例のうち、2例がGTを途中辞退したため、18例を分析対象とした。分析の結果、各期における群間比較では、遂行機能のBaseLine(BL)とFollowに、SAはBLとPost、BLとFollow、PreとPost、PreとFollowに有意な差を認めた。本研究は、短期間での介入効果が認められ、SAの維持が社会参加に寄与することが示唆された。
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