2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of English Proficiency via ETandem: Focusing on Conversational Features and Individual Differences
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19K20938
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
秋山 友香 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 講師 (40825072)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | Eタンデム / 第二言語習得 / 談話分析 / ビデオ会話 / 英語教育 / 日本語教育 / オンライン教育 / バーチャルエクスチェンジ |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年9月から12月にかけてイギリスの大学で日本語を学ぶ12人の英語母語話者と日本の大学で英語を学ぶ12人の日本語母語話者の間でEタンデムプロジェクトが行われた. 参加者はZoomというビデオ会話ツールを使い, 毎週1時間10週間に渡り英語と日本語で互いの言語と文化を学びあった. 本研究では2017年に収集されたデータの分析を行う. 2019年度には以下の2つの研究課題の解明を進めるために(1)ビデオデータとインタビューデータの書き起こし, (2) アンケートデータの整理を行った. 2019年8月からは産休・育休の取得のため研究を中断している.
研究1 コミュニケーション力の発達と談話分析:発話の“分かりやすさ”と, それを構成する発音, 流暢さ, 単語力, 文法力の4つを評価し, コミュニケーション力の発達を測定する. 次に, 最もコミュニケーション力が発達した英語学習者としなかった学習者のビデオ会話を, 言語面だけでなく非言語的な個人差を考慮して談話分析する. 談話分析データ, コミュニケーション能力のテスト結果, インタビューデータの分析を同時に行うことで, 「会話」「言語能力の発達」「個人差」という三者の関係性を明らかにする.
研究2 Eタンデムにおけるフォーカス・オン・フォーム:意思疎通ができなかった時にする意味交渉やエラー修正はフォーカス・オン・フォームと呼ばれ, 第二言語習得を促すとされている(Long, 1983, 1 996). 本研究では, 言語教育の経験のない学習者同士が互恵関係のもと互いの言語を教え合うというEタンデムにおけるフォーカス・オン・フォームを調べる. どのような フォーカス・オン・フォームが行われると, どの側面の言語能力(例. 流暢さ, 単語力, 文法, 発音)が発達するのか個人差に着目して分析する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
産休・育休の取得により研究の遂行にやや遅れが出ているが, 最も時間を要するビデオデータやインタビューデータの書き起こし(文字起こし)は産休取得以前に完了させたため, 育休から復帰後にはすぐに研究に取りかかることができると思われる.
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Strategy for Future Research Activity |
育休から復帰後は最もコミュニケーション力が発達した英語学習者としなかった学習者のビデオ会話とインタビューデータを, 言語的・非言語的な個人差に考慮して談話分析し,「会話」「言語能力の発達」「個人差」という三者の関係性を明らかにする (研究課題1). また, 会話コーパスを作成し, Eタンデムにおけるフォーカス・オン・フォームがどのように行われているのか調べ, どのようなフォーカス・オン・フォームが行われると, どの側面の言語能力(例. 流暢さ, 単語力, 文法, 発音)が発達するのか質的・量的に分析する (研究課題2).
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Causes of Carryover |
産休・育休取得のため, 育休明け(2021年4月の予定)に研究を再開する予定.
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