2019 Fiscal Year Annual Research Report
科学的探究力を育成するカリキュラムと評価方法に関する研究
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19K20958
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
大貫 守 愛知県立大学, 教育福祉学部, 講師 (00823808)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ルーブリック / 科学的探究 / ポートフォリオ / パフォーマンス評価 / 教育方法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、理科教育や理数探究において科学的探究力を育む多面的な評価方法を開発することを目的としていた。具体的には、先進国である米国の科学教育の事例を参考に、科学的探究力の内実を知識面や技能面といった多面的な側面から精査し、それらを育み、評価する評価方法の在り方を理論的に整理した。 特に、本研究では米国の全米学力調査における科学的探究の評価のあり方について検討した。その結果、米国ではコンピュータ・シミュレーションなどを用いて実際に実験データを収集し、そのデータの質について吟味するなど実際に仮想空間で科学者のように科学的な手続きを使いこなす、いわゆる科学する場面を一部に取り入れる形で評価を実施していたことが明らかになった。加えて、大規模学力調査と学校レベルでの評価を繋ぐ方途が模索されていることが明らかになった。 また、本研究では国内外で連携している高等学校と共同で、科学的探究力を構成する要素に着目した多面的な評価方法の開発に向けた実践的な共同研究に取り組んだ。具体的には、石川県立金沢泉丘高等学校・福井県立藤島高等学校・滋賀県立膳所高等学校・京都市立堀川高等学校・奈良県立奈良高等学校・大阪府立天王寺高等学校・兵庫県立神戸高等学校・三重県立津高等学校と共同で、長期的な視点で生徒が身に着けた科学的探究力の質を見とる参考資料として標準ルーブリックを開発し、高大連携の一環としてシンポジウムや学会等での発表を行い、全国の高等学校に向けて研究成果を広く公開した。加えて、その成果を同じく共同研究校である富山県立富山中部高等学校に普及し、同校のルーブリックの改訂を行った。
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Research Products
(8 results)