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2018 Fiscal Year Annual Research Report

学力格差を是正する学校と地域の協働体制についての臨床社会学的研究

Research Project

Project/Area Number 18H05787
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

西 徳宏  大阪大学, 人間科学研究科, 招へい研究員 (50825627)

Project Period (FY) 2018-08-24 – 2020-03-31
Keywords学力格差 / 効果のある学校 / 地域との協働 / 学校文化
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、日本の「効果のある学校」が有する外部組織との協働体制を明らかにすることを通して、学力格差を是正する学校組織文化の形成プロセスを解明し、学校研究に対して学問的、政策的、実践的な示唆を提供することを目指すものである。助成期間中には、以下の基本的な検討課題を解明する。
(Ⅰ)「効果のある学校」の協働性は、どのような特徴があるか。
(Ⅱ)「効果のある学校」の連携活動は、どのように行われているのか。
(Ⅲ)「効果のある学校」と外部組織との協働体制は、どのように構築されてきたのか。
以下が申請時の研究計画の骨子である。平成30年度は、2013年に大阪で行われた学力生活実態調査(小学校25校,中学校14校)を用いて「効果のある学校」を析出し、協働性の特徴を量的に分析する(課題Ⅰ)。その上で「効果のある学校」であるA小・B中とX市教委を調査フィールドとした参与観察を行い(H30.4からH31.4)、連携活動の実態を解明する(課題Ⅱ)。さらに、教職員や保護者を対象にインタビューを実施し(教職員30名、地域・保護者20名を予定)、協働体制がどのように生成されてきたかを分析する(課題Ⅲ)。平成30年度の調査については,研究課題の(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)共に,計画段階の目標を達成する成果を上げることができた。また,そうした調査から得られたデータを分析し,学会報告や論文執筆も行なっている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

申請時の研究計画は,以下の通りである。「効果のある学校」の学校組織文化が形成される学校周辺機関との協働プロセスを明らかにするために、「効果のある学校」として析出されたX市立A小・B中(同一校区に所在)を対象に、以下の課題に応えることが、基本的な研究内容である。
(Ⅰ)「効果のある学校」であるA小・B中の協働性は、どのような特徴があるか。
(Ⅱ)A小・B中・X市教委の連携活動は、どのように行われているのか。
(Ⅲ)行政や地域組織、保護者組織との協働体制は、どのように構築されてきたのか。
上記の通り,平成30年度の調査については,研究課題の(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)共に,計画段階の目標を達成する成果を上げることができた。特に,インタビューの収集は昨年度だけで地域住民・保護者20名を含む45件のデータを収集することができた。これまでに蓄積されてきたインタビュー23件と合わせて68件の質的データを収集することができ,申請時に想定していた50件を上回る調査協力を得ることができた。残り2名程度に追加補足の聞き取りを予定しているが,すでに了承を得ているため,こちらについてもおおむね順調な進展具合と言える。
研究から得られる知見の公開についても,9月には予定していた通り,教育社会学会で調査経過についての報告も行い分析の枠組みについても再検討を行なった。また,そうした調査から得られたデータを分析し,論文にまとめる作業も行っている。そうした成果の一部は,今夏一般に出版される書籍の中で公開を予定しており,調査と並行して研究成果を社会に公開する取り組みも行うことができているため,こちらについてもおおむね順調に進展しているといえよう。

Strategy for Future Research Activity

昨年度までで研究課題の(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)共に,計画段階の目標を達成する調査成果を上げることができたため,社会調査活動については3月で一つの区切りとした。平成31年度については,これまで得られたデータを学術論文・研究ノートといった形でまとめ,各学術誌,学内紀要に投稿しながら論文の完成度を高めつつ,博士論文を仕上げることを通して,本研究課題の成果を社会に公開していくことを今度の研究の推進方策としたい。

  • Research Products

    (1 results)

All 2018

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 学力格差を是正する教員文化はどのように継承されるのか2018

    • Author(s)
      西徳宏
    • Organizer
      教育社会学会

URL: 

Published: 2019-12-27  

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