2019 Fiscal Year Annual Research Report
Research on Teacher's Perception of Learning about Collaborative Learning
Project/Area Number |
19K20984
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
児玉 佳一 大東文化大学, 文学部, 講師 (30824776)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 協働学習 / 教師の学び / 質問紙調査 / インタビュー調査 / 学習環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
協働学習への関心が高まる中,教師自身が協働学習を学ぶための環境整備は重要な課題である。こうした学習環境を考えていくためには,教師が協働学習のどういう点について学びたいと考えているか,あるいはどういう点に不安を感じているかを明らかにしたり,どういう学習環境を求めているかを明らかにしたりする必要がある。そこで本研究では,教師が協働学習について学ぶことに対してどのような認識を保持しているかについて,質問紙調査およびインタビュー調査から検討した。 研究の結果,質問紙調査からは主に以下の6点が示された。1.算数・数学よりも国語に対して不安や学習ニーズを感じていること,2.小学校教員よりも中学校教員の方が不安を感じている一方で,中学校教員よりも小学校教員の方が学習ニーズは高いこと,3.教科・学校種に共通して「評価」に関する不安が高いことが示された。また,心理的要因と環境的要因と学習ニーズや不安との関係性を調べたところ,4.学習動機づけや協働学習へのポジティブイメージが強い教員ほど学習ニーズが強いこと,5.学習動機づけの強い教員ほど不安を感じていること,6.「介入的支援」に関する学習ニーズは学習動機づけの低い教員でも学校目標が協働学習に関わるものであると高くなることが示された。 インタビュー調査からは主に学習ニーズに関することと学習環境整備に関することに焦点化して示すと,1.学習に関するニーズについては,介入的支援や方法論に関するニーズに加えて,個々の協働学習論の背景にある思想部分への学習ニーズも示された。2.学習環境については,教員個々の学習努力には限界があり,教員同士で同じ文脈を共有できる土壌や外部講師(スーパーバイザー)との連携の必要性が示唆された。
|
Research Products
(11 results)