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2018 Fiscal Year Annual Research Report

米国ニューオーリンズにおける教育ガバナンス改革の政策的背景・基盤に関する研究

Research Project

Project/Area Number 18H05799
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionAichi Gakusen College

Principal Investigator

服部 壮一郎  愛知学泉短期大学, その他部局等, 講師 (10827249)

Project Period (FY) 2018-08-24 – 2020-03-31
Keywords教育ガバナンス改革 / ポートフォリオ・マネジメント・モデル / チャータースクール / 市場原理 / ニューオーリンズ
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、1990年代以降の米国における「教育ガバナンス改革」の構造的変化に着目し、特にポートフォリオ・マネジメント・モデルと呼ばれる学校管理手法を導入している学区の事例に基づき、その下で形成される教育政策の特質と課題を明らかにすることである。
本年度の研究実施計画では、①教育ガバナンスという用語に着目し、国内外の文献・資料から学説検討を進めること、②ルイジアナ州ニューオーリンズにおける教育ガバナンス改革が教育政策形成過程に与えたインパクトを分析することを課題とした。
【研究課題①】教育ガバナンスに関する国内外の文献を入手すると共に、ニューオーリンズにおける教育ガバナンスの歴史に関する資料・文献を入手した。特に、Muller, M. L. (1975). The Orleans Parish School Board and Negro Education, 1940-1960.及びHerbert, G. B. (1978?). Public School Governance: The Relationship of the Orleans Parish School Board to the New Orleans City Council.などから、同地域における教育改革の歴史及び教育ガバナンスに関する学説検討を進めることができた。
【研究課題②】ポートフォリオ・マネジメント・モデルに関する先行研究を精査すると共に、関係団体へのインタビューを試みた。先行研究についての精査は進めることができたが、関係団体へのインタビューは相手方の都合により実施できなかった。このように、改革が与えたインパクトについて、関係団体から直接聞き取ることはできなかったが、コンタクトを得ることができたため、今後の研究に活用していく。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

ニューオーリンズ教職員組合およびチャータースクール経営団体に対してインタビューを試みた。ニューオーリンズ教職員組合とアポイントメントが取れたためインタビューを試みたが、当日になり団体代表のJim Randels氏の家庭の都合により中止となった。そのため、当該団体へのコネクションを得ることはできたが、当初の研究課題を遂行することは十分にできなかった。
一方で、教育ガバナンスに関連する資料・文献、及びニューオーリンズの歴史に関する資料・文献は入手することができた。特に、現地において入手可能な教育ガバナンスに関する文献(政策文書、学位論文、地元紙の記事など)や、教育財政に関する資料・文献などを入手することができた。これにより、先行研究にはない視点から研究を遂行することができることが予想される。

Strategy for Future Research Activity

今後の研究実施計画では、①ニューオーリンズにおける教育行政の成立と展開を分析し、現在の教育ガバナンス改革の歴史的文脈を明らかにすること、②ニューオーリンズにおける教育ガバナンス改革の政治的基盤に着目し、同地域における教育政策の決定に関わる地域的条件を明らかにすることを課題としている。
【研究課題①】昨年度行った教育ガバナンス改革に関する学説検討を手がかりに、ニューオーリンズにおいて同改革が実行された歴史的文脈を明らかにする。具体的には、1960年代まで人種差別が合法化されていた同地域において、人種差別待遇廃止などの教育課題の解決に向けて誰がどのように関わっていったのかを分析する。それを踏まえて、地方教育委員会を中心とする既存の教育行政の課題と、現在の教育ガバナンス改革の政策的背景について考察する。
【研究課題②】教育ガバナンス改革が教育政策形成過程に与えたインパクトについて、インタビュー調査を通じて聞き取りを行う。これに加えて、同様の改革を実施した他地域との比較研究を通じて、ニューオーリンズにおける教育政策決定に関わる地域的条件を分析する。これにより、教育ガバナンス改革の政策的背景及びその推進基盤を地域実証的に明らかにする。
これらの研究成果を踏まえ、地域の教育課題の解決に資する教育行政の理論と制度のモデルの一端を描きだすこととする。

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Published: 2019-12-27  

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