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2018 Fiscal Year Annual Research Report

画像回復手法で迫る太陽表面における磁気流体波駆動機構の同定

Research Project

Project/Area Number 18H05878
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionJapan Aerospace EXploration Agency

Principal Investigator

大場 崇義  国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 宇宙航空プロジェクト研究員 (10824443)

Project Period (FY) 2018-08-24 – 2020-03-31
Keywords太陽 / 磁場 / 分光 / 偏光 / 磁場
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、「太陽大気における磁気流体波駆動機構」を観測的に同定することにある。磁気流体波の駆動にはガスの水平運動が重要な役割を果たすと考えられる一方で、現状の観測機器の空間分解能ではそれを捉えることが困難であった。本研究では、空間分解能を制限している観測機器の結像性能を補正する技術を開発することで、水平ガス運動およびそれに応答する磁束管の運動を初めて捉えることを目指したものである。
本年度においては、太陽観測衛星「ひので」が取得する偏光分光観測データの結像性能を補正するためのアルゴリズムを開発した。開発したアルゴリズムの妥当性の検証には、観測データを模擬した数値シミュレーションデータを用いた。模擬データに対し、「ひので」の結像性能モデルに基づいて画像劣化を与え、さらにノイズを加えることで、「ひので」が観測する偏光データを模擬した。そこに本手法を適用したところ、磁束管における円偏光シグナルの強度が3倍程度まで増幅することが確認できた。画像劣化・ノイズを加える以前の偏光シグナルと比較したところ、実際に同程度の円偏光シグナルの強度を保持していた。これにより、本研究で開発した「偏光データ用の画像回復手法」を観測データに適用することで、結像性能による画像劣化によって失われていた磁場情報の大部分を復元することが可能であることがわかった。これまで解析が困難であった微細磁束管の物理情報を診断できるようになることが期待できる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本年度は、結像性能を補正する技術を開発することが目標であった。実際にアルゴリズムを開発することに成功し、数値シミュレーションで再現した模擬観測偏光データに本手法を適用することで、結像性能による画像劣化の影響を受けていない偏光データを復元できることを確認した。一方、アルゴリズムの性能評価については、定性的なものに留まっており、復元精度といった評価が十分に実施できていない。これらの評価項目にしたがって、アルゴリズムの性能を定量的に調べる必要がある。

Strategy for Future Research Activity

今後の研究方策として、当初の計画通り、開発した結像性能補正アルゴリズムを実際の観測データに適用する。磁束管周りにおいて、圧縮性・非圧縮性のガス運動パターンを判別する。磁束管・ガス運動パターンの時間発展を追うことで、圧縮性あるいは非圧縮性のどちらの波が駆動されやすいかまでを特定する。これにより、水平ガス運動による磁気流体波の駆動機構の同定を目指す。

  • Research Products

    (2 results)

All 2019 Other

All Int'l Joint Research (1 results) Presentation (1 results)

  • [Int'l Joint Research] マックス・プランク研究所(ドイツ)

    • Country Name
      GERMANY
    • Counterpart Institution
      マックス・プランク研究所
  • [Presentation] 将来観測機器で探る光球熱対流のサイエンス2019

    • Author(s)
      大場崇義
    • Organizer
      太陽研連シンポジウム「太陽研究の将来展望」

URL: 

Published: 2019-12-27  

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