2019 Fiscal Year Annual Research Report
Space-time homogenization for fully thermo-mechanical coupled problems
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19K21062
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松原 成志朗 東北大学, 工学研究科, 助教 (40823638)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 熱・機械強連成解析 / マルチスケール解析 / サイズ効果 / 超弾性有限変形理論 / 繊維強化熱可塑性樹脂 / 増分型変分法 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は,前年度の成果を国内外の学術講演会にて発表し,関連する学術論文の投稿を行うとともに,以下に示す研究項目を遂行した. (A)時空間マルチスケール解析手法の基礎理論の構築 (B)完全陰的更新アルゴリズムの構築 (C)複合材料の非定常熱伝導問題を通した基礎的検討 まず(A)について,前年度に行った現象観察から,(A-1)マクロ非定常性の大きさは,ミクロ温度場の分布状態に関係し,両者はエントロピー速度を定量指標としてつながる(A-2)ミクロ非定常性を考慮するとき,両スケールの温度場はユニットセルの寸法に依存することがわかった.そこで最終年度では,複合材料が蓄える全エネルギー量の等価性を理論の出発点とし,両スケールの熱・機械連成問題をエネルギー変化率の停留問題として規定することで,これらを考慮した.結果として,熱力学,および変分理論に整合し,陰的更新計算や誤差算出などの点で有限要素解析上の利点を有する手法構築を実現した.続いて(B)では,前述した数値計算上での利点を生かして,接線均質化手続きを用いた完全陰的アルゴリズムを構築した.そして,研究代表者が所有するin-houseプログラムに本アルゴリズムを実装し,(C)の基礎的検討のための環境整備を行った.最後に(C)では,検証例題としては,内部温度が100℃の矩形のマクロ構造の境界面を0℃に固定した際の非定常熱伝導解析を行った.ユニットセルには,均質体,および一方向強化材を採用し,サイズ効果を確認するために実寸倍を基準として1/10ずつ縮小したユニットセルモデルを計4種類設定した.結果としては,(C-1)本手法が連続体の古典的な熱伝導問題の論理を踏襲していることを示しており,古典理論からの論理的整合性は保証されていること,および(C-2)本手法によってはじめて非均質体の非定常熱・機械連成挙動のサイズ効果が再現できることを確認した.
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Research Products
(4 results)