2018 Fiscal Year Annual Research Report
A Study on Grasping Posture Control of Soft robotic hand by using MR fluid and Electromagnet
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18H05898
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
柯 強 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 専門研究員 (70821122)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Keywords | ソフトロボティクス / ロボットハンド / 把持とマニピュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
従来の空気圧駆動のソフトロボットハンドは自由度不足のため指の姿勢が変わると把持力が下がる問題が存在している。本研究は、機能性流体を利用して従来の空気圧駆動のソフトハンドに組み込むことで、把持姿勢と把持力の制御を分離させる。ソフトロボットハンドは様々な把持姿勢を実現する際に把持力も維持できることでハンドリング能力を向上させることを目的とする。 1年目にあたるソフトロボットハンドの構造に着目し、①有限要素法によるソフトロボットハンドのシミュレーション、②シリコン製の柔軟指に込める電磁石の設計、③指内部の圧縮空気と流体の通路の設計を中心として進めた。 ①Abaqusを利用し、個々のチャンバーの硬さを設定した上でソフトハンドのシミュレーションを行ってチャンバーの硬さから指の屈曲量に与える影響を考察した。その結果として、個々のチャンバーの硬さが異なる指の動作をシミュレーションで各姿勢の実現を確認できた。 ②機能性流体は液体のため、指のサイズが大きい過ぎると、液体量の増加に伴って指全体は重くなり、指は動作し難くなる可能性を考慮した。柔軟指のチャンバーのサイズと形状を合わせて電磁石を設計し、試作モジュールを作成した。MR流体の制御実験を行って磁束密度と流体の粘度の関係の考察を行って改善を検討した。 ③圧縮空気通路と流体通路をそれぞれ用意した上にプロトタイプを設計し、試作品を作成した。そこでMR流体は油性の液体のため、シリコン型の接着が原因で圧縮空気やMR流体を漏れる状況が発生した。その問題に対して、指モジュールの製造手順と製造方法を工夫することで液密性の改善を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度としてソフトロボットハンドの指のプロトタイプの作成を目標にした。これまでのところ、液体通路と気体通路の試作はおおむね順調に進行できている一方、小型電磁石の磁束密度が不足のために電磁石の改善の作業が遅れている。本研究全体の進捗状況としては「やや遅れている」と評価する。 電磁石の磁束密度の不足の問題を解決するため、電磁石の改善手法の以外、電気粘性流体の利用も検討したがメーカー側のテスト機械の不具合による納品が大変遅れる状況が発生した。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目の研究には、 ①小型電磁石の改善を継続すると同時に、電気粘性流体(ER流体)の導入も行う。電気粘性流体は電界を印加、除去することによる流体の粘度を制御できる機能性流体である。電気粘性流体を利用すると電磁石を使わずにチャンバーの硬さを調整できることを考えられる。しかし、ER流体の粘度はMR流体より低いため、調整できるチャンバーの硬さの範囲を実験的に考察する必要がある。 ②開発中のソフトロボットハンドは、指の屈曲角度、接触面積と接触力三つ方面から評価する予定である。 屈曲角度は画像処理より指の姿勢を測定する。指先と透明の対象物の接触面積を測定することで異なる姿勢の接触状態を比較する。ハンドの把持力には指先と対象物の間の接触力を測定することで評価する予定である。
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Research Products
(1 results)